放射線治療

概要

 近年、放射線治療は、外科手術や化学療法と共にがん治療を支える柱となっております。

 また放射線治療の内容も、根治を目指す治療から症状緩和に至るまで幅広く行われています。

 最近では、放射線治療の高精度化に伴い、比較的病巣が小さいケースでは、放射線治療単独でも高率にがんを治癒させることも可能となってきました。

治療方針は、患者さんそれぞれの病気の種類や病状等により決定されるため、放射線治療の方法や回数、所要時間も患者さん毎に異なります。ご不明な点は、直接担当医までお問い合わせください。

放射線治療は、寝台上で仰向けの状態にて行うことがほとんどです。放射線をあてている間は治療室内にお一人となりますが、治療中は痛みや熱さ等を感じる事は全くありませんので、動かないように気を付けていてください。毎日正しく放射線を照射するために、補助的な固定具(マスクや体を包み込むベッドなど)の作成や、皮膚に有色の色をつけることがあります。治療中の治療台は高いため、動かれますと転落の危険性にもつながります。痛みなどで体の姿勢を保つことが困難な場合は、前もって治療スタッフにお知らせください。治療中はスタッフが、隣の部屋にてテレビカメラを通し見守っておりますので、ご安心ください。

放射線治療は、月曜日から金曜日の間毎日行われます。午前午後共に、外来枠の時間も設けておりますが、混雑状況によってはご希望の時間にお応えできないこともございます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

なお、当院の放射線治療室は3室あり、第1第2治療室は隣接していますが、第3治療室のみMR室奥への配置となっておりますので、お間違えのないようにお願いいたします。

治療中にわからないこと、心配なこと等ありましたら、放射線治療室のスタッフに遠慮なさらずにお尋ねください。


放射線治療計画

 放射線治療計画とは,実際に放射線を照射する前に,病巣も考慮しつつ正常組織に極力当たらないよう最適範囲や方向,放射線量を決めるために,透視装置やCTMR装置で撮影された画像を用いて,放射線治療計画専用のコンピューターを用いて計算します.作成された治療計画の結果はカンファレンスなどを用いてスタッフ間で共有しております.

 また当院では,脳定位放射線治療(SRT),体幹部定位放射線治療(SBRT),強度変調放射線治療(IMRT/VMAT)といった放射線のメリットを最大限に利用した,高精度な放射線治療計画を積極的に取り入れております.高精度治療では,治療計画がより複雑化するため,それに伴い計画時間も,より多くの時間を要します。このため,治療計画CT撮影から実際に放射線治療が開始となるまで、数日間お待ちいただくこともございます.ご理解のほどよろしくお願いいたします.

放射線治療1
放射線治療2
放射線治療2