産科周産期科Division of Perinatal Medicine

お知らせ

概要

診療内容・特色

当院の産科周産期科は,大学病院の性格上,対象症例は妊娠高血圧症候群など産科特有の合併症のほか,糖尿病・血液疾患・膠原病・腎臓病などの内科疾患,心臓手術後・脳外科手術後などの外科疾患の合併妊婦など,ハイリスク妊婦が多くを占めております。
また,子宮内胎児発育不全や心構造異常をはじめとした胎児疾患や多胎妊娠に対しても,小児科と連携の上で綿密な管理を行っています。
その他,極早期の切迫早産や前期破水症例の管理や,産科救急(前置胎盤による出血・常位胎盤早期剥離による DICなど)など,母体搬送にも可能な限り対応しております。
新生児部門(NICU)は9床で運用されており,多数の未熟児新生児の管理を行っております。
また新生児期に外科手術が必要な症例に関しましても,北海道立子ども医療・療育センターをはじめとした施設と連携して対応しております。

現在の産科・周産期科は総合リプロダクション科としての性格を強め,体外受精・胚移植,顕微授精,胚凍結を中心とした不妊症治療,抗リン脂質抗体症候群,同種免疫不全などによる習慣流産治療,さらには不均衡転座や一部の遺伝性疾患の場合には着床前診断などの高度生殖医療も提供しています。
妊孕能温存を目的とした卵巣凍結にも対応しており,多くの女性のリプロダクティブヘルスアンドライツを守るため日々研鑽を積んでいます。
また,思春期疾患や性同一性障害症例なども産科・周産期科スタッフが対応しております。 

専門分野

年間分娩数はここ数年は約300で一定しておりますが、その多くを他院からの紹介によるハイリスク妊娠が占めています。
また、外来を経由しない病棟への直接の緊急母体・新生児搬送は、年々増加傾向にあり、最後の砦としての役割を果たしています。

主な検査・医療設備

  • 産科超音波スクリーニング
  • ハイリスク妊娠(胎児異常や前置胎盤、合併症妊娠など)の管理
  • 羊水染色体検査・絨毛検査
  • 一般不妊症検査
  • 配偶者間人工授精(AIH)
  • 体外受精(顕微授精を含む)・胚移植
  • 受精卵凍結法
  • 習慣性流産の治療
  • 着床前診断(学会の推奨範囲内において)
  • 卵巣凍結