病院長あいさつ

札幌医科大学附属病院 病院長 土橋 和文

写真:院長
病院長 土橋 和文
札幌医科大学 附属病院長として御挨拶を申し上げます。

 当附属病院は、「患者さまに信頼、満足、安心していただける安全で質の高い医療を提供するとともに、高度な先端医療の研究・開発に取り組み、人間性豊かな優れた医療人の育成に努め、北海道の地域医療に貢献すること」を揺るぎなき基本理念としています。これまで、高度医療に資する研究と実践・提供し、日本各地・海外で活躍する多くの医療人を輩出して参りました。殊に北海道の実地医療では卒業生・研修修了者が無二の存在として活躍いたしております。

 当院は生まれ変わろうとしています。現附属病院と周辺施設は、竣工から四半世紀を優に越え、建て替えの時期を迎えていました。北海道命名150年の本年7月、70年の歴史に新たな足跡を刻みます。西棟運用と旧(南北および中央)棟改築の開始です。

 変革の骨子は、療養環境の大幅な改善、臓器別病床階層別配置によるチーム医療の場の醸成、将来を見据えたハイブリットおよび手術支援ロボット手術室群の配置、高度救命医療および集中治療群の増改築、再生医療、精神科救急病棟などを担う病床群の設置、外来診療へのシフトとして日帰り手術の推進・化学療法室と内視鏡治療の拡充、リハビリテーションの充実、遺伝診療、卒前・卒後教育のスペース確保、事務群の改変、研究支援などです。次に、未来医療としては、神経再生医療の臨床応用、地域医療構想への参画、五疾患五事業関連(がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、精神疾患、救急および災害医療、小児および周産期、僻地医療と広域連合など)とゲノム・遺伝医療への手配を行います。

 完成まで今後3年から4年、工事による運用病床の減数などご迷惑をおかけします。併せてご協力とご理解をお願い申し上げます。これらの設備整備は施設の拡充のみならず、時代にあった優れた医療人の育成と新たな研究領域の展開、そして道民のための医療の情報発信の新たな場になれば幸いです。

 最後に、皆様の「お声がけ」は、私どもにとっては大切な励みであります。何卒、忌憚なきご意見を頂戴いたしたくお願い申し上げます。