X線CT検査

概要

 CTとは Computed Tomography の略で、コンピューター断層撮影といいX線を用いて身体の横断像(輪切り)を撮影することが出来ます。最近の装置ではコンピューター処理によって横断面(輪切り)だけではなく、様々な方向の断層像が撮影できます。また、断層像の他にも立体的な3D画像を作成することもできます。

 原理はX線管から発生したX線が、患者さんの身体を通り抜けて反対側にある検出器によって測定されるというものです。このとき測定されたX線の量をデジタル信号にしてコンピューターで計算すると、CT画像が表示されます。実際のCT画像ではX線が通りにくい骨のような部位は白く、X線が通りやすい空気などは黒く表示されます。
頭部
頭部
胸部
胸部
腹部
腹部
造影なし
造影なし
造影早期
造影早期
造影後期
造影後期
 造影剤を使用することによって、血管や病巣が分かりやすくなります。
(上の3枚は同じ位置で撮影した画像です)

 
CT検査の順序
1.CT検査受付にお越しください。
  1階のCT検査室受付に予約票を提出してお待ちください。
  問診票記入後、順番がきたら呼ばれます。

2.衣服、身体に付いている金属を外していただきます。
  場合によっては検査衣に着替えていただくこともあります。

3.CT装置の寝台に仰向けに寝ていただきます。

4.担当の放射線技師が患者さんの位置を決め、検査が始まります。

5.撮影中は身体を動かさないでください。
  また、数回息を止めていただくことがあります。

6.CT装置には患者さん用のマイクがありますので、検査中でも
  操作している技師に話しかけることが出来ます。

7.検査後は普通の生活が出来ます。



CT検査の時間
 患者さんにより異なりますが、10分〜20分間程度です。
 (造影剤を使用するかどうかなど)



CT検査の造影剤について
 検査の目的によっては造影剤を使用することがあります。造影剤を使用することによって血管や病巣がわかりやすくなり、より正確な診断が可能になるためです。

 CTの造影剤はヨード造影剤で腕の静脈から約100mlを注入します。このとき少し身体が熱く感じることがありますが、すぐに消失するので心配ありません。その他、まれに副作用が生じる場合があります。

 症状は、発疹、吐き気、かゆみのような軽症のものから、ショックにいたるものまで様々あります。しかし、造影剤使用時は放射線科の担当医師、看護師が患者さんの状態を観察しており、副作用が生じたときにはすぐに適切な処置がとれるようにしております。また、造影剤は腎臓から尿中に排泄されるため検査後は水分を多めに摂るようにしてください。

 なお、次の項目に当てはまる場合は、造影剤を慎重に投与する、もしくは使用しないで検査することもありますので検査前にお知らせください。


 ・以前に造影剤を使用して副作用を生じたことがある
 ・アレルギーがある
 ・喘息(ぜんそく)がある
 ・腎臓の病気がある
 ・重症の甲状腺疾患や心臓病、肝臓疾患がある
 ・テタニーがある
 ・マクログロブリン血症、多発性骨髄腫と診断されている
 ・褐色細胞腫と診断されている

まれですが、検査終了後、時間が経過してから副作用が生じることがあります。
 何か異常があれば放射線診断科 外来(内線55640)までご連絡ください。