脊髄損傷に対する再生医療等製品「ステミラック注」を用いた診療について
札幌医科大学附属病院では、ニプロ株式会社と共同開発した再生医療等製品「ステミラック注(一般的名称:ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞)」を用いた脊髄損傷に対する診療について、2019年5月13日(月)より治療の申込みを開始しています。
ステラミック注を用いた脊髄損傷の再生医療につきましては、下記をご覧ください。
ステラミック注を用いた脊髄損傷の再生医療につきましては、下記をご覧ください。
大切なお知らせ
●ステミラック注は、受傷後31日以内を目安に骨髄液採取を実施することが可能な受傷後間もない脊髄損傷の患者を対象として、厚生労働省より条件および期限付き薬事承認を得ています。したがって、それ以外の疾患は治療の対象とはなりません。 |
●ステミラック注は、脊髄損傷による神経機能のダメージ(運動麻痺や感覚麻痺など)を改善することが期待されます。しかし、効果には個人差があり、重症度によっても効果には差があります。 |
●投与を推奨されない併存症、合併症等が認められた場合には治療をお受けいただけない場合もございます。 |
●ステミラック注は、同時期に供給できる症例数に限りがございます。したがって、適応症例であっても治療をお受けいただけない場合があります。 |
●法令によって、全例受傷1年後までの市販後調査対象となります。そのため、「ステミラック注」投与の後、受傷6ヶ月までは札幌医科大学附属病院で指定した病院にて、入院もしくは外来でのリハビリテーション・機能評価を受けていただきます。 |
再生医療等製品「ステミラック注」とは?
ステミラック注は、患者さんの骨髄液に0.1%程度含まれる間葉系幹細胞を培養することによって製造する再生医療等製品です。使用する培養液中にはご自身の血清を用いるため、ステミラックの原材料は患者さんの骨髄液と血液になります。
この骨髄由来の間葉系幹細胞を、2〜3週間かけて、およそ1万倍(1億個)にまで培養します。その後、安全性試験、品質試験を経て、最終的に製品化いたします。投与は、末梢静脈内に60分程度かけて点滴静注を行います。
ステミラック注は、通常の保険診療の対象となります。また、高額療養費制度を受けることができます。
この骨髄由来の間葉系幹細胞を、2〜3週間かけて、およそ1万倍(1億個)にまで培養します。その後、安全性試験、品質試験を経て、最終的に製品化いたします。投与は、末梢静脈内に60分程度かけて点滴静注を行います。
ステミラック注は、通常の保険診療の対象となります。また、高額療養費制度を受けることができます。
治療の流れ
適応疾患および適格基準
適応疾患:
外傷性脊髄損傷で、ASIA機能障害尺度がA, BまたはCの方(重症の方)
適格基準:
①骨髄液の採取を、脊髄損傷受傷後31日以内を目安に実施できる方
注)培養の準備のため、実際には受傷後2週間以内を目安に転院が必要です。
②以下に該当しない方
投与に不適切と判断される併存症、合併症が認められた場合には治療をお受けいただけません。
外傷性脊髄損傷で、ASIA機能障害尺度がA, BまたはCの方(重症の方)
適格基準:
①骨髄液の採取を、脊髄損傷受傷後31日以内を目安に実施できる方
注)培養の準備のため、実際には受傷後2週間以内を目安に転院が必要です。
②以下に該当しない方
- 本品の成分に対して過敏症の既往歴
- 悪性腫瘍の合併又は既往
- アレルギーの素因
- 感染症を合併
- 体重が低い方(特に小児)や貧血
- 全身状態が極めて不良(例:内分泌代謝疾患、循環器疾患、呼吸器系の 疾患、消化器系の疾患、重度の多発性外傷、多臓器障害等)
- 重度の頭蓋内病変、主要血管の高度狭窄、解離性大動脈瘤、強い動脈硬化性変化、重度の石灰化等を認める
- 重度の脊髄・脊椎疾患(骨粗鬆症、脊髄腫瘍、脊髄血管奇形、脊髄空洞症等)を認める
- 血圧を収縮期140 mmHg以下、拡張期90 mmHg以下にコントロールすることができない
- その他医師が不適切と判断した方
投与に不適切と判断される併存症、合併症が認められた場合には治療をお受けいただけません。
治療を希望される場合のお問い合わせの流れ
脊髄損傷を受傷し「ステミラック注」による治療を希望される場合は、入院している医療機関からの紹介のみを受付しておりますので、医療機関から札幌医科大学へご連絡下さい。
主治医からの診療情報を基に治療が可能かどうか事前確認をいたします。下図を参考として下さい。
主治医からの診療情報を基に治療が可能かどうか事前確認をいたします。下図を参考として下さい。
札幌医科大学附属病院への移動(転院)について
入院中の医療機関と相談の上、患者さんの全身状態を考慮し移動の可否を検討いたします。
入院してからの治療の流れ
受傷~投与までの標準的治療スケジュールは下図のとおりです。
患者さんの全身状態をみながら、血液および骨髄液を採取する回数が増えたり、採取量が変わることがあります。
また、並行して血液検査、各種CT、MRI等画像検査など実施した上で治療担当医師が、安全性を考慮して治療の可否について検討いたします。
注)投与に不適切と判断される併存症、合併症が認められた場合や、「ステミラック注」が規格を満たさなかった場合には、投与を受けることができません。
患者さんの全身状態をみながら、血液および骨髄液を採取する回数が増えたり、採取量が変わることがあります。
また、並行して血液検査、各種CT、MRI等画像検査など実施した上で治療担当医師が、安全性を考慮して治療の可否について検討いたします。
注)投与に不適切と判断される併存症、合併症が認められた場合や、「ステミラック注」が規格を満たさなかった場合には、投与を受けることができません。
受傷~投与までの標準的治療スケジュール
治療申し込みに関するお問い合わせ
患者さん及びご家族からの直接の治療申し込みは行っておりません。
必ず、入院中の医療機関の主治医に当院への紹介をご依頼下さりますよう、よろしくお願いいたします。
必ず、入院中の医療機関の主治医に当院への紹介をご依頼下さりますよう、よろしくお願いいたします。
医療機関(主治医)様向け申込フォーム
ステミラック注を用いた脊髄損傷再生医療の患者さんの紹介を希望される主治医様は、以下のページから必要事項を入力の上、専用の診療情報提供書(専用フォーム)を送付くださいますようお願いたします。