理事長・学長室から2022

7令和4年10月6日発行

はじめに

10月に入り、さすがに一気に肌寒くなりましたね。体調管理には十分留意してください。
外構工事も急ピッチで進んでいます。あと1か月もすると新キャンパスの全貌が明らかになるかと思うと、なんだか気持ちが「ちむどんどん」*しますね!(笑)
「理事長・学長室から2022」第7号をお届けします。

*ちむどんどん:沖縄方言で「ワクワクする」ことを意味する。同名タイトルのNHK朝ドラは、9月末で終了した。

1. 室蘭工業大学・札幌医科大学デジタル医工連携セミナーを開催

9月29日に、本学記念ホールにおいて「室蘭工業大学・札幌医科大学デジタル医工連携セミナー」を開催しました。現地参加、web参加をあわせて124名という多くの方々に参加していただきました。
第一部のシンポジウム「デジタル医工連携の実際と可能性」では、室蘭工大の太田香教授ならびに本学医学部泌尿器科学講座の京田有樹助教に、AIを用いた膀胱機能評価の原理と実際について解説していただき、続いて、室蘭工大の近藤敏志准教授ならびに本学保健医療学部理学療法学科の戸田創講師に、運動解析や画像解析技術の進歩についてお話いただきました。総合討論では、今後のIT・AIを用いた研究の発展性・可能性についてご議論いただきました(写真1)。
特別講演として、室蘭工大副学長の董冕雄(とうめんゆう)教授より、「Recent Trends and Future Challenges in Medical Informatics」と題して、最近の医学・医療分野におけるAI研究をreviewしていただくとともに、将来に向けた研究テーマ・シーズに関するご提言をいただきました(写真2)。董教授は太田教授とともに、科学・社会科学分野における世界最高峰の研究者Highly Cited Researchers 2021に選出(クラリベイト・アナリティクス社)されるなど、この分野ではわが国で最も活躍されている先生です。
セミナーには、空閑良壽(くがよしかず)学長をはじめとする室蘭工大のスタッフの先生方にご来学いただき、今後の連携セミナーの継続と、両大学のデジタル医工学分野における連携・協力の推進にご賛同いただきました(写真3)。
本セミナーにご参加いただきました方々にあらためて感謝申し上げます。

2. 札幌医科大学附属病院 感染症医療教育・支援センターを開設

10月1日付けで、附属病院に「感染症医療教育・支援センター」を設置しました。本センターは、感染症に関する専門的知識を有し、診療や感染防護対策の中心となる医療人の育成を目的としています。
主な業務として、
  1. 感染症関連資格取得サポート(専門医・指導医、認定看護師、認定薬剤師など)
  2. 感染対策研修・セミナーなどによる医療従事者育成
  3. 感染症関連情報提供
  4. 行政機関等への人材派遣。講演会への講師派遣。
などが挙げられ、学内外の組織・機関との連携体制を構築して推進していきます(図1)。
このような感染症医療に関する人材育成機関の開設は、道内では初めてとなり、今後、高橋聡センター長を中心として活発な活動が展開されることが期待されます。

3. 高麗大学 Youg-Mee Lee教授が来学されます

本学の国際交流協定締結校である韓国高麗大学(Korea University)のYoung-Mee Lee教授が、10月23日~11月1日まで、本学を訪問されます。Lee教授は医学教育を専門とされており、高麗大学と本学の交流協定締結にもご尽力されました。木古内町にて地域医療の現場を視察されるほか、10月31日にはFDセミナーでご講演いただきます(図2)。多くの教職員のご参加をお願いいたします。

4. 国境なき医師団日本会長 中嶋優子先生来たる

国境なき医師団日本の会長、中嶋優子先生(本学2001年卒)が、10月28日(金曜日)に本学を訪問されることになりました。中嶋先生は、米国Emory大学救急部に所属されていますが(写真4)、学会等により一時帰国されるのを機に本学に立ち寄られます。先生は学生さん達との交流を希望されており、28日午後に学生さん対象のセミナーを開催する予定です。詳細は追ってお知らせいたします。世界を舞台に活躍されている先輩のお話が聞ける貴重なチャンスですので、ぜひご参加ください。

おわりに

11月19日には、新キャンパス落成記念式典が予定されています。式典に伴って様々なイベントも企画されています。大学や附属病院のイメージビデオの作成も予定しており、学生や職員の皆さんにもご協力いただく場面も出てくるかと思います。新しい札幌医大を内外にアピールし、未来に向かってステップアップする絶好の機会ですので、是非ともみんなで盛り上げていきましょう!