理事長・学長室から2024

No.27令和6年6月14日発行

はじめに

 「YOSAKOIソーラン祭り」、「北海道神宮例祭」など、北海道にも祭りの季節がやってきました。そして、5年ぶりに開催されたわが札幌医大の大学祭も、大いに盛り上がりを見せました!
 No.27 はその話題から始めたいと思います。

1.札幌医大大学祭が4日間にわたり開催されました

 「祭起」をテーマに、6月6日(木)~9日(日)、大学祭が開催されました(写真1)。当初は、大学祭未経験の学生も多いことから、やや心配する向きもありましたが、何のことはない、非常に組織立った準備と円滑な運営で、楽しく活気ある大学祭にしてくれました。上埜委員長をはじめとする実行委員会の皆さん、成功おめでとう!そして大変お疲れ様でした。
 「らてす」は、あたかも模擬店のために設計されたかのようでしたね!(写真2,3)。学生さんたちの笑顔と元気が溢れていました。どの店もなかなか美味しかったですよ(本当です!)(写真4,5)。医学展や公開講座、特別講演、キャンパスガイドなど、いずれも良く練られた企画で、大学祭全体の盛り上がりに一役買っていました。
 大学祭を通して、学生さんたちが本来持っている、明るさと元気を感じることができました。大学としての一体感も感じられ、これこそUniversity Identity (UI)ですね!

2.大学祭で、「国境なき医師団」のパネル展示が行われました

 大学祭の開催に合わせて、教育研究棟1Fロビーにて、「国境なき医師団(MSF)」のパネル展示「エンドレスジャーニー展」が開催されました。中東やアフリカなどの紛争地域における劣悪な人道・衛生状況やその中でのMSFの活動をビジュアルに訴える展示でした。展示の様子は、NHKはじめ各メディアで報道されました。
 本学卒業のMSF日本会長の中嶋優子先生も立ち寄られ、プレゼンテーションをしていただきました(写真6,7,8)。中嶋先生はこれに先立ち市内の小学校で講演され、この後はジュネーブでの国際会議に出席されるとのこと。相変わらず世界を股にかけて活躍されています。またぜひ本学学生向けに講演などしていただければと思っています。

3.ハイパフォーマンススポーツセンターを訪問しました

 片寄保健医療学部長とともに、東京赤羽にあるハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)を訪問しました(写真9)。HPSCは、オリンピックなど日本代表レベルの選手を対象として、トレーニングやスポーツ医科学的サポートを行う施設で、上位機関にあたる日本スポーツ振興会(JSC)と本学は2022年に包括連携協定を締結しています。
 HPSCの施設の一つであるナショナルトレーニングセンター(NTC)を見学させていただきましたが、巨額の国費を投じて作られた巨大な最新施設・設備に圧倒されました(写真10)。最近の各種スポーツにおける日本代表チームの実力向上、戦力アップの背景にあるものを垣間見たような気がしました。
 HPSCの職員を対象として、「札幌医科大学が取り組むスポーツ医学と神経再生医療」と題して講演をさせていただきました(写真11)。脊髄損傷に対する再生医療の成績は、聴衆の皆さんに大きなインパクトを与えたようで、久木留センター長からは、本学とのスポーツ医科学を通した連携を一層進めていきたいとのお言葉を頂戴しました(写真12)。

4.生成AIの利用指針を作成しました

 Chat GPTに代表される生成AIが普及していますが、一方で、教育や研究の現場での利用の在り方が議論を呼んでいます。この度、本学では、生成AIの利用指針を作成しました。
 以下のリンクを参照してください。
 生成AIを必要以上に敵視することも、称賛することもすべきでなく、利用するところは利用し、制限するところは制限するといったところでしょうか。何より、最終的には自分自身で考えることや、見直してみることが大切なように思います。

おわりに

 以前、「あいさつプロジェクト」に関連して、本学の学生さんは「元気がない」とか「愛想がない」など散々な言い方をしておりましたが、この度の大学祭では、「明るく元気」で「フレンドリー」な学生さん本来の姿を目の当たりにしました。これまでの自分の認識不足を痛感した次第です。すみませんでした。この調子を普段も維持していただければ嬉しいです。
 これからも、学生さんの良いポテンシャルを引き出すことのできるイベントを考えていきたいと思います。学生との交流の場を設けるなど、UIプロジェクトも進めていきますので、よろしくお願いいたします。