開設にあたって

ごあいさつ

 札幌医科大学は、平成24年4月に助産学専攻科を開設し、第1期生を迎えました。これまで本学では看護3職種のうち看護師・保健師の養成を行ってきましたが、助産師課程を拓くことで北海道の保健医療により幅広く人材を送り出して参ります。
 ご存じのように北海道は周産期医療・母子保健にかかわる多くの課題を抱えています。地域医療への貢献を理念とする本学において、北海道の母子保健を担う助産師を養成することは長年の願いでもありました。これまで道内に優秀な助産師を送り出してきた北海道立衛生学院助産学科の閉鎖に伴い、その歴史と功績を継承するかたちで専攻科を開設するに至ったことは、ひとえに道民の皆さまのご支援あっての賜物と思っております。私たちは、皆さまの期待に応えるべく北海道の母子保健を守る優秀な助産師の育成に努めて参る所存です。
 少子高齢化が進展する社会において、助産師の役割には大きな注目と期待が集まっています。
 助産学専攻科では、妊娠・出産、育児支援を含む女性の生涯にわたる健康づくりを支援し、地域の母子保健に貢献できる助産師の育成を目指します。カリキュラムには、医療系総合大学である札幌医科大学が有する資源を最大に活用し、リプロダクティブヘルスを基盤に高度な判断力・実践力を養うための科目群を準備しています。本専攻科は、4年制大学における看護学基礎教育の上に、助産にかかわる最新の知識・技術を教授し、将来は助産師として主体的に役割遂行できる実践力を養うことをお約束します。
 本学で学ばれる皆さんが、将来、北海道の周産期医療・母子保健を守り発展させる礎となって下さることを期待します。
助産学専攻科長 乾 公美