基礎・臨床医学

領域紹介 -基礎・臨床医学とは

医療に携わる人は「生命の理(ことわり)」を知る『生理学』と精神の機能や疾患について学ぶ『精神医学』を修めることが必須となります。保健医療学部では『生理学』と『精神医学』は専門基礎科目としてそれぞれ1年次と2年次の必修科目になっています。
『生理学』は様々な内臓の働きに関する「植物性機能」と脳や神経系の働きに関する「動物性機能」に分けられますが、作業療法学科や理学療法学科ではリハビリテーションに深く関わる「動物性機能」に重きを置いた授業の構成となっています。2年次には『生理学実習』が必修科目になっており、自らの身体の様々な生理機能の測定を実際に体験します。実習には複数の高額な機器が使用され、ハイレベルな実習内容となっています。
『精神医学』では精神機能と脳機能との関係に加えて、様々な精神疾患の概念、成因、症状、診断、治療について学びます。また精神疾患の医学的問題に加えて、精神障がいを持つ人々を取り巻く社会的問題、精神科医療の歴史や社会制度、精神障がいと臨床心理学の関わり、精神障がい者の社会復帰と精神保健福祉の実際についても学習します。

教員紹介

作業療法学科 講座・教員紹介

教授 齊藤 正樹

高校生へのメッセージ

作業療法学の領域は多岐にわたっています。その基盤となる医学も幅広く神経学はその一つであり、脳卒中、認知症、神経難病などが神経内科の対象疾患です。下記に現在継続中の活動の一部をご紹介いたします。神経学を学び、その成果を多職種連携の場で共有する過程で、自身の専門性を発揮するとともに、知識とスキルを高めてみませんか。

教授 石井 貴男

高校生へのメッセージ

精神科医療・メンタルヘルス不調のリハビリテーションは、作業療法の領域です。2年生の後期の講義で、精神科作業療法の土台となる、精神医学とメンタルヘルスの基本について学びます。多くの人のメンタルヘルス向上に寄与できる作業療法を一緒に作っていきませんか。

研究テーマ(教育活動、社会貢献活動)

1 脳卒中、動脈硬化性疾患、認知症の疾病教育(齊藤教授)

NPO法人北海道医療連携ネットワーク協議会に参加し、患者さんとその家族向けの「あんしん生活ガイドブック」等の作成、普及活動に加わっています。

2 脳卒中の学校教育(齊藤教授)

2011年から中空知圏域の中学校及び高校で砂川消防署の行う救急救命講習に参加しています。この中で、地元の介護福祉スタッフとともに脳卒中教育を継続しています。
学校の先生、生徒さんとともに私たちも一緒に学ぶ機会を持つようになり10年がたち、当時高校生であった参加者が看護師、介護福祉士になり母校での講習会で講師をしたほか、地元に就職し活躍している卒業生もいます。

3 救急救命士との教育活動(齊藤教授)

2011年から北見消防署と北見赤十字病院高杉医師らとともに、意識障害病院前救護、脳卒中病院前救護の研修会を継続しています。救急隊との意見交換のほか、脳卒中、意識障害、認知症など幅広い領域を研修しています。

4 介護スタッフ、福祉スタッフとの教育活動(齊藤教授)

2010年から「介護スタッフ、福祉スタッフ(ソーシャルワーカーなど)向けに特化した研修」を開始し、現在も継続中です。内容は急変時対応、脳卒中早期発見法、再発予防のほか、心理的問題(うつ)、フレイル、転倒と骨折、心疾患、COPDなど慢性期以降の脳卒中や認知症の在宅生活を念頭においたものとなっています。現在はオンラインでの研修も展開中で、この圏域での参加延べ人数は2000、北海道ホームヘルプサービス協議会とともに行なった研修会を加えると、のべ3000を超えています。

5 超音波検査技術の応用による脳循環の評価(齊藤教授)

脳血管障害で加療中の患者さんへの検査を行うとともに、若手医療スタッフへ経頭蓋超音波検査、頸部血管超音波検査などの技術研修を行なっています。

6 総合病院精神科での作業療法士の役割拡大(石井教授)

総合病院の精神科では、精神科コンサルテーション・リエゾン、緩和ケア医療・がんサバイバーシップ支援、慢性疼痛、自殺予防など、多くの領域で多職種性が求められています。その中で、作業療法士が活躍できる場を増やしていきたいと思います。

7 慢性疼痛とうつ病の共通する病態の研究(石井教授)

痛みが長期に持続すると(慢性疼痛)、うつ病に罹患しやすくなります。反対に、うつ病でも体の痛みが症状として出てくることがあります。認知機能検査や血液検査などによって、共通する脳の変化を調べています。