発達障害作業療法学

領域紹介 -発達障害作業療法学とは

発達障害領域では、人間の正常発達を理解し、発達期に生じる障害の問題点とそれらに対する作業療法の基本的な知識と技術について学習を行います。より実践的な治療方法や支援技法を学ぶため、検査用具や動画を用いた学習、治療で用いる玩具・生活動作を行いやすくする道具の作製も行います。また、ゼミでの活動を通して発達障害領域に関連する文献や研究手法に触れ、研究活動の基礎を学びます。

教員紹介

作業療法学科 講座・教員紹介

教授 仙石 泰仁

高校生へのメッセージ

子どもへの支援は保護者や保育士・教師などたくさんの関係者との連携を図りながら行う必要があります。作業療法では子どもの発達、疾患、治療手技などの知識はもちろん、家族・社会システム、家族心理、教育など多様な視点を身に付けるための学習を行います。

准教授 中島 そのみ

高校生へのメッセージ

特に、子どもを対象とする発達障害作業療法は、今一番必要なことだけでなく、子どもが受け身的ではなく自ら「やりたい」という気持ちになる訓練内容を考える必要があります。基礎的な知識だけでなく、探求心や想像力も必要な領域です

准教授 中村 裕二

高校生へのメッセージ

障がいをもったお子さんに対する作業療法の学習は、健康なお子さんの発達を知るところから始まります。普段の生活の中で、子どもの発達や子どもを取り巻く環境、子どもの遊び等に関心を持ち、意欲的に学ぶ姿勢を身につけましょう。

研究テーマ(教育活動、社会貢献活動)

1 反応時間課題を用いた注意機能の解析と生活行為との関連に関する研究

研究のイメージ写真1
視覚刺激や聴覚刺激に対して素早く反応したり適切な情報を選択する反応時間課題を市販のコンピューターで簡単に、しかも正確に測れる機器を、本学の医療人育成センターの教員と伴に開発しています。また、反応時間課題の種類や幾つかの感覚情報を同時に呈示したときの時間の変化が、ヒトの注意や認知能力と密接に関連していることが解ってきています。更に、感覚情報処理に問題を抱えている人たちでは、書字や自動車の運転などで、力の調整や周囲の状況認識に偏りがあることも解ってきています。

2 描画・書字課題における新たな客観的評価指標の確立と不器用さの要因解明

研究のイメージ写真2
環境にあわせて自分の体を動かすことや書字や描画に困難さを示す不器用さによって日常生活に問題を示す児について、活動中の体の動きや道具の操作方法、目の動きの特徴を明らかにし、困難さの要因解明と支援方法の検討を行なっています。

3 障がい者や高齢者向けの運動アシスト機能付き椅子の開発

研究のイメージ写真3
様々な理由で体幹機能の低下が認められる方に対し、スムーズな手や体の動きをサポートする運動アシスト機能付き椅子の開発を進めています。健常成人を対象とした実験では、通常の椅子と比較して、体をねじる動作や前傾時の筋活動を抑えられることが確認されました。現在は、さらに椅子の動きを自動化する取り組みを行っています。

研究室ホームページ