医学部薬理学講座にMD-PhDプログラムの学生として所属する中島龍汰さんの研究論文が、Scientific Reports (IF4.6) に掲載されました
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2024年1月16日、本学医学部薬理学講座にMD-PhDプログラムの学生として所属する中島龍汰さんの研究論文が、Scientific Reports (IF4.6) に掲載されました。
中島さんは医学部3年時にMD-PhDプログラムで薬理学講座に所属しました。学業の合間に研究を行い、その成果を論文にまとめ、この度、国際学術誌に掲載されることになりました。
【研究概要】
Duchenne型筋ジストロフィーで障害された骨格筋では、オートファジーという細胞の恒常性を維持する機構の活性が低下していることが知られています。しかしその機序はよくわかっていなかったため、本研究ではこの点を解明しました。Duchenne型筋ジストロフィー患者と筋ジストロフィーモデルマウスでは共に、骨格筋のオートファジー関連遺伝子の発現が低下していました。これらの遺伝子の多くは転写因子であるTFEBとFoxOsによって制御される遺伝子であり、モデルマウスではTFEBとFoxOsはリン酸化の亢進により転写活性が低下していることがわかりました。
本研究論文により、転写因子のTFEBとFoxOsの活性低下が、Duchenne型筋ジストロフィーモデルマウスでのオートファジー障害の原因の一つであることが明らかになりました。Duchenne型筋ジストロフィーの治療開発において、TFEBとFoxOsを介したオートファジー制御が新たな治療標的の一つになることが期待されます。
中島さんは医学部3年時にMD-PhDプログラムで薬理学講座に所属しました。学業の合間に研究を行い、その成果を論文にまとめ、この度、国際学術誌に掲載されることになりました。
- 論文名「Transcriptional dysregulation of autophagy in the muscle of a mouse model of Duchenne muscular dystrophy」
- 雑誌名等:Scientific Reports 2024 Jan 16;14(1): 1365. doi: 10.1038/s41598-024-51746-9.
- 筆頭著者:中島龍汰
【研究概要】
Duchenne型筋ジストロフィーで障害された骨格筋では、オートファジーという細胞の恒常性を維持する機構の活性が低下していることが知られています。しかしその機序はよくわかっていなかったため、本研究ではこの点を解明しました。Duchenne型筋ジストロフィー患者と筋ジストロフィーモデルマウスでは共に、骨格筋のオートファジー関連遺伝子の発現が低下していました。これらの遺伝子の多くは転写因子であるTFEBとFoxOsによって制御される遺伝子であり、モデルマウスではTFEBとFoxOsはリン酸化の亢進により転写活性が低下していることがわかりました。
本研究論文により、転写因子のTFEBとFoxOsの活性低下が、Duchenne型筋ジストロフィーモデルマウスでのオートファジー障害の原因の一つであることが明らかになりました。Duchenne型筋ジストロフィーの治療開発において、TFEBとFoxOsを介したオートファジー制御が新たな治療標的の一つになることが期待されます。