附属病院職場研修会「患者さんと医療者・病院職員との関係構築~医療メディエーション的発想から~」を開催しました。【2月10日実施】
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令和2年2月10日(月)、病院職員を対象に「職場研修会」を開催しました。
この職場研修会は、毎年「患者サービス向上委員会」(委員長:萩原看護部長)が主催しており、今年度は、日本医療メディエーター協会シニアトレーナーである山梨大学医学部附属病院医療の質・安全管理部 特任教授 荒神裕之先生に講演いただきました。
講演では、医療対話の基本として、患者さんと医療者の「立ち位置の違い」から認知している事実にすれ違いが起きていることを指摘し、①俯瞰して見ること、②傾聴して承認や共感を示すこと、③言葉の奥にある感情と欲求(インタレスト)を思い浮かべることの3つの要点を中心に、患者さんと対話しながら関係を築く方法について、事例を交えて説明がなされました。
会場からは「手術が怖いという患者さんがいます。傾聴して承認や共感を示しても手術へ進めませんが、どうしたらいいでしょうか。」「相談対応をする際に、更に意識するポイントがあれば知りたい。」等積極的に質問がなされました。
終了後のアンケートでは、「相手と自分のインタレスト(潜在的な欲求)を意識して接するようにしたい。」「同意と承認は違うということが印象的だった。私自身が同意できないときでも、相手を承認するのを忘れないようにしたい。」等たくさんの感想が寄せられました。
当日は、200名以上の職員が参加し、翌日からの業務に活かせるポイントについて熱心に学んでいました。
◆医療メディエーション
患者や家族、遺族らと医療者間の対話を促進し、損なわれた信頼、関係の回復と関係改善を図る仕組みのこと。