当院肝疾患センター主催 令和元年度メディカルスタッフ向け研修会を開催しました【8月28日(水)開催】
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令和元年8月28日(水)、当院肝疾患センター主催で令和元年度メディカルスタッフ向け研修会を開催しました。
この研修会は、地域の医療機関の医療従事者を対象として、最新治療に関する情報提供を行うことにより、各医療現場における肝疾患診療体制の充実に寄与することを目的に開催しています。当日は、札幌市内及び近郊の医療機関から約60名の医療従事者(看護師、薬剤師、栄養士等)が参加されました。
研修会では、佐々木茂肝疾患センター長を座長に、「これだけは知っておきたい肝臓病~肝硬変から肝がんにならないために~」というテーマで3名の講師が講演を行いました。
阿久津副センター長は、肝硬変の基礎知識について、発症の原因から病態・症状・治療方針・予後に至るまで総合的に説明し、病状の悪化や肝がんへの進行を防ぐためのポイントを解説しました。
中野薬剤師は、肝疾患に関する治療薬の役割や効果的な使用方法、副作用や飲み合わせの注意事項、苦みのある薬を飲みやすくする工夫などについて説明しました。
今野MSW(医療ソーシャルワーカー)は、肝疾患の患者さんの生活を支える医療福祉制度について説明し、医療者側が正しい情報を持つことの大切さについて話しました。
質疑応答の時間では、利尿薬を導入するタイミングや、腹水コントロールに難渋する患者さんの飲水制限に関すること、また抗がん剤治療中の肝炎医療費助成制度の適応について等、多くのご質問をいただき、活発な意見交換を行いました。
座長の佐々木センター長からは、肝炎はきちんと治療すれば薬で治る時代になった一方で、肝硬変から肝がんに重症化してしまう方も多いことが述べられ、ぜひここで得た知識を医療現場で活かしていただきたいと話がありました。
参加者からは、「とても勉強になったので、今後もこのような研修会を開いて欲しい」「肝疾患の終末期に対する治療方針を聞いてみたい」等の声が聞かれました。
また、今回は定員を大幅に上回るお申し込みをいただき、早い段階で申込みを締め切らせていただく事態となりました。今後も引き続き、メディカルスタッフ対象の研修会を企画して参ります。