市民公開講座「肝臓病の新時代~ウイルス性肝炎と脂肪肝、肝がん治療~」を開催しました。
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平成30年7月29日(日)、北海道大学病院肝疾患相談センターと当院肝疾患センターの共催で、日本肝臓学会肝がん撲滅運動市民公開講座「肝臓病の新時代~ウイルス性肝炎と脂肪肝、肝癌治療」を開催しました。(会場:北海道学術交流会館)
この公開講座は、肝臓週間(世界(日本)肝炎DAYである7月28日を含む週)に、肝炎ウイルス検査の受検勧奨や、肝がんへの進行を防ぐための肝疾患の予防と治療に関する正しい知識の普及啓発を目的として毎年開催しており、約100名の方が参加されました。
公開講座では、北海道大学大学院 坂本直哉教授を座長に、最初に「ウイルス性肝炎治療の進歩」と題して、当院消化器内科 佐々木茂 准教授が肝疾患の中で最も多いB型・C型肝炎について講演を行いました。講演では、B型・C型肝炎ウイルスに感染し、治療を受けていない方は全国で100万人以上と推定されていること。さらに、最近のめざましい薬の進歩により、早期発見・早期治療により、肝がんへの進行を防げることについて話がありました。
続いて、北海道大学病院消化器内科 小川浩司助教が「脂肪性肝疾患~肥満とアルコールによる肝障害~」と題し、アルコールの飲み過ぎや、肥満が原因の肝疾患の予防について、一日のアルコール摂取量の目安や、生活習慣、BMI(Body Mass Indexの略。肥満度の指標)等を交えて講演されました。
最後に、「進歩する肝がんの診断と治療」と題し、北海道大学消化器内科 中井正人助教から、肝がんの初期は自覚症状がなく、肝機能の数値に異常が出にくいので、エコー検査が有効であること。また、肝がんは再発率が高いが、抗がん剤の進歩が著しく、あきらめずに治療を受けてほしい、との話がありました。
参加者からは「肝がんにならないために、盛りだくさんの内容をわかりやすく学べた。まずは、肝炎ウイルス検査を受診し、アルコールを控えることから始めたい。」等の感想が寄せられました。