島本理事長・学長による新年の年頭あいさつが行われました

島本理事長・学長による新年の年頭あいさつが行われました

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島本和明理事長による年頭あいさつ
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島本和明理事長による年頭あいさつ
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島本和明理事長による年頭あいさつ
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島本和明理事長による年頭あいさつ
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島本和明理事長による年頭あいさつ
 仕事始めを迎えた平成24年1月4日、島本和明理事長・学長は臨床医学研究棟講堂において、附属病院職員、大学教職員を前に新年の年頭あいさつを行いました。
挨拶では、新中期計画の最重要課題となる新キャンパス構想や、がんワクチンや再生医療の研究推進、最先端医療の提供に向けた手術室への最先端機器の導入、質の高い学生の確保に向けた取り組み等について語られました。

 平成24年の理事長年頭あいさつについては下記をご覧ください。


新年明けましておめでとうございます。
大雪もなく、暖かい年末年始で皆様もゆっくりと落ち着いた正月を迎えられたものと存じます。教職員の皆様、学生諸君、同窓生の皆様にとりまして、実り多き年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

私自身は、学長に就任して1年9ヶ月が過ぎたところですが、少しずつ慣れてきているとは言え、大きな課題も多く抱えており、手探りで歩んでいるところです。新年を迎えるにあたりまして、今年、そして今後の札幌医科大学の運営の抱負を述べさせていただきます。

昨年は、3月11日の東日本大震災に日本中が震撼し、日本中で一致して支援に取り組んだ年でした。本学におきましても、3月12日から災害派遣医療チーム「DMAT」を2チーム、3月20日からは医師、看護師、事務員に理学療法士、薬剤師などが加わった医療救護班を5月15日まで派遣し、医師24名、看護師29名、事務、理学療法士、薬剤師など26名の計79名が、附属病院各科、看護部、薬剤部、保健医療学部、そして事務局という本学のすべての部署から参加していただき支援を行いました。
その他、法医学教室の検死、精神科や保健医療学部の心のケアチーム、震災遺族支援活動、口腔外科の支援チーム、個人ボランティア、募金など、可能な限りの支援について大学をあげて取り組んで参りました。更に、8月20日からは福島第1原発事故に対して文科省の依頼により医師、放射線技師、看護師の派遣、10月24日からは、全国医学部長・病院長会議の要請により南三陸町公立志津川病院への医師派遣など継続的な支援も行ってきております。参加されたすべての教職員の皆様に心より感謝申し上げます。今後も支援は続いていきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

平成24年度は、本学におきましても大きな変革の年になります。まず、北海道公立大学法人になってから6年目の中期計画の最終年度になります。お陰様で、大学の運営は過去4年間A評価以上が90%を超え、今年度も大丈夫と思っておりますが、中期6年計画の最終年度を有終の美をもって終了したいと存じますので、宜しく御協力、御支援をお願い致します。
平成25年度からは次の6年間の新中期計画が始まります。次期中期目標・中期計画は3月に検討委員会を設置し、教育研究部会、病院部会、財務部会、総括部会の4部会でほぼ原案が整理されてきております。今年3月までには原案を示し、最終的には今年12月に新中期目標が道から本学に示される事になります。その後、本学が策定する中期計画を道に申請、決定される事になります。気張る事なく、成すべき事、出来る事をしっかり書き込み、実践していけるものにしたいと思っております。
新中期計画の中で最も重要で、期待と注目を集めるのが全教職員の願望であります新キャンパス構想かと思います。本学における教育・研究環境の向上を図るための具体的な機能や整備内容について検討を行い、今年度中に道において策定されます。
大規模な工事のため完成まで少し時間はかかりますが、ようやく具体的な新キャンパス構想の実現に向けて、先がはっきり見えてきました。病院につきましては、念願の6人部屋の4人部屋化を始めとした機能の充実が図られれば、附属病院が大きく変わるものと思っております。

新キャンパスを含む新中期計画が始まります平成25年までの間に、準備も含めて成すべき事はたくさんあります。新研究所は新キャンパス構想の大きな目玉ですが、研究所新築移動に向けて、昨年4月から医学部附属フロンティア医学研究所がスタートしました。先端医学研究を基盤として、橋渡し研究による応用を実践するものです。これまでの3部門を7部門に増やし、教授選考も順調に進んでおります。本学の研究の象徴として、今後の益々の発展を期待しております。もちろん基礎医学におきましても、医科知的財産管理学ができましたし、遺伝医学等、新しい教室が準備されています。病院の方でも、神経再生医療科、放射線診断科が新たにできましたし、病院経営・管理部も新設され、教授選考が進んでおります。
また、助産学専攻科もこの4月に開設され、すでに学生の選考にもかかっています。
現在の南・北病棟と中央棟の整備も重要となります。22年度は320列のCT、血管造影装置、各科の診療機器整備など診療環境改善と、医員や臨職の方々のボーナスなど、職場環境改善なども行いました。今年度も病院への投資を行っております。手術室改修、ハイブリット手術、ロボット手術ダビンチの導入、地下の医材SPD用スペース工事、臨床第2講義室の研修医ルームへの改築などです。

外部資金の確保が重要である事もいうまでもありません。科研費が仕分けにあい厳しい状況になってきましたが、奨学寄附金や一般寄附金は増加していますし、国の地域医療再生計画からこれまでの3つの特設講座の毎年1億3千万円に加えて、23年度から病院整備に3.7億円出していただく事になりました。24年度からは整形で寄附講座-生体工学、運動器治療開発講座が新たに増える事になっています。
また、石屋製菓さんのご支援で昨年春には「医の1BAN~札幌医科大学の挑戦~」が全12回HBCテレビで放映されました。現在は北洋銀行さんのご支援で10月から3月まで、エフエム北海道で「医の力~札幌医科大学 最前線~」が全26回の内容で放送が進行中です。大変評判が良く、5月に市民公開セミナー、そして冊子化も決まっています。さらに新和グループさんからの寄附や、新和グループさんのご支援による札幌交響楽団によるロビーコンサート、道新さんとの「健やか北海道プロジェクト」による公開講座など、かなりのご支援を企業からいただきつつ、大学、病院の広報宣伝を行っております。

研究面では橋渡し研究支援プロジェクトが3月で終了し、24年度から新しい橋渡し研究支援プログラムが始まります。オール北海道では、本学の本望教授の脳梗塞の再生医療や、佐藤教授の癌ワクチンの治験化が全国的にも大きく注目され、オーソドックスなテーマを正攻法でやっていく本学の研究が高く評価されています。更に、種々の病態の再生医療も、本望教授と臨床各科との共同研究ですすんでおります。加えて、多くの教室でも極めて優れた基礎研究・臨床研究が行われております。このような研究面でも今年は飛躍の年になるよう支援して参りたいと存じます。

最後に、本学の抱える大きな課題の一つに、両学部共に優秀な質の高い学生を確保する事があります。入試対策はもとより、入学後の教育も重要です。中国医科大学、カナダに加え、韓国カトリック大学への学生留学も充実してきました。昨年11月にはコンピュータ実習室の改修も終了しました。学生に魅力的なカリキュラムを作り、実践する事も重要と考えています。特に教養教育については、両学部の新しいカリキュラムと包括的に連携し、魅力的な教養教育が実現できるよう、両学部のニーズも十分に活かしての教養教育改革を開始したいと思います。

本学も開設62年と既に還暦を終え、今新たに希望元年を迎えようとしています。本学の更なる飛躍のため、教職員、病院職員の皆様の御理解、御支援、御協力を心からお願い致しまして、新年の御挨拶とさせていただきます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

北海道公立大学法人 理事長・学長 島本和明  
 

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情報発信元
  • 経営企画課広報