三浦哲嗣医学部長が令和元年度北海道科学技術賞を受賞

画像スライド集

受賞のようす山蔭教授 副学部長(教務担当)  小林教授 副学部長(研究担当)  齋藤教授 副院長(診療担当)
受賞記念写真

左から:山蔭教授(副学部長(教務担当))、齊藤教授(副院長(診療担当))、三浦医学部長(循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座)、塚本学長、丹野准教授(循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座)、小林教授(副学部長(研究担当) )

受賞の様子
受賞の様子
受賞の様子
受賞の様子
受賞の様子
受賞の様子
受賞の様子
学長と記念撮影
 本学医学部循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座 三浦 哲嗣教授兼医学部長のこれまでの功績が高い評価を得て、令和元年度北海道科学技術賞を受賞しました。
 今年度は、主催者である北海道により、表彰式の開催が自粛となったため、3月31日(火)に学長室で贈呈式を執り行いました。本学におけるこれまでの北海道科学技術賞受賞者は、三浦 哲嗣教授兼医学部長を含めて、4名となります。

<北海道科学技術賞について>
 科学技術上のすぐれた発明、研究等を行い、北海道産業の振興、道民生活の向上など経済社会の発展振興等に功績のあった個人または団体に送られる北海道知事表彰

<受賞者>
 医学部循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座 三浦 哲嗣教授兼医学部長

<功績名>
「心筋梗塞における細胞死の病態解明と新規治療標的分子の探索」
心筋梗塞によって心臓の細胞が死に至る仕組みを明らかにし、新たな治療に応用できる分子を探索しました。

<功績の内容>
 道内では年間約28,000人が心筋梗塞を発症し、そのうち約2,000人が死亡している。急性期に死亡を免れた患者も多くがその後に慢性心不全を発症している。
 氏は、心筋梗塞の病態を詳細に解析し、心筋細胞が細胞死に至る仕組みを解明するとともに、心筋細胞には心筋梗塞に対する自己防御的な機構が複数存在すること、また、心筋梗塞患者の多くに合併している糖尿病や慢性腎臓病が 心筋の自己防御的機構を障害していることを明らかにし、新規の治療標的分子を複数同定した。それらの標的分子に作用し、心筋梗塞による心臓の傷害を抑制する薬剤として、カリウムチャネル開口薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬、エリスロポエチン誘導体などの有用性と作用機序、これらの薬剤が心臓保護効果を発揮できる患者の特徴や最適な使用法を明らかにした。
 カリウムチャネル開口薬、アンギオテンシン受容体拮抗薬、アンギオテンシン変換酵素阻害薬は、現在では標準的な治療薬となり、それぞれ狭心症患者、心筋梗塞後の患者などの生存率の改善に寄与している。
 また、北海道で患者が増加している慢性腎臓病患者では心筋梗塞後の死亡率が高いことが問題となっているが、氏はその対策の一つがエリスロポエチン誘導体の適切な使用であることを明らかにした。

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  • 経営企画課