理事長・学長室だより -6号- 平成29年4月28日発行
はじめに
一日、一日と日が長くなってきているのが実感できます。地球の回転軸が地球公転面に対して23.4度傾いているために日の長さが異なり、季節が生ずると田舎の小学校で習った記憶があります。新緑がまぶしい季節ももうそこまで来ています。
THE世界大学ランキング日本版2017で札幌医科大学が教育リソース指標部門で全国トップ10にランキングされました
世界大学ランキングで知られる英国の高等教育機関情報誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」による「THE世界大学ランキング 日本版」が2017年3月30日にベネッセグループより初めて発表され、札幌医科大学が教育リソース部門で全国トップ10位にランクインしました。また、北海道・東北エリアでは、東北大学に次ぐ第2位を獲得しました。
このランキングは日本の大学における「教育力」に焦点を当てたもので、改めて本学の教育の質の高さが評価された結果となりました。ランキングは「教育リソース」「教育満足度」「教育成果」「国際性」の4つの分野(ピラー)と11の項目(メトリクス)で構成され、大学の教育力を総合的に評価するものです。
本学が全国トップ10位にランクインした「教育リソース」の評価は、「教員一人当たりの論文数・被引用回数、競争的資金獲得数」、「大学合格者の学力」などで行われています。どれだけ充実した教育が行われている可能性があるかを図る指標となっています。本ランキングは、世界共有の評価法によるランキングとして、今回初めて発表されたものになります。
本学にとっては非常に喜ばしいことであると同時に、さらなる研究力の向上および研究費の獲得を目指さなければならないと思います。もちろん他の3つの分野での評価を底上げし、全体評価の向上も必要です。平成29年度入学式を行いました
4月7日、札幌プリンスホテル国際館パミールにて平成29年度札幌医科大学入学式が行われました。当日は多くのご来賓の皆様にご多忙のところご出席いただきました。
今年度は、両学部、大学院両研究科、助産学専攻科合わせ総勢279名の新入生を迎えることとなりました。大学をあげて歓迎いたします。大学が「医の知(いのち)」の殿堂になるよう、新しい力を大いに発揮してください。これがなければ大学の進歩はありません。
今年度は、両学部、大学院両研究科、助産学専攻科合わせ総勢279名の新入生を迎えることとなりました。大学をあげて歓迎いたします。大学が「医の知(いのち)」の殿堂になるよう、新しい力を大いに発揮してください。これがなければ大学の進歩はありません。
株式会社新和ホールディングス様に感謝状を贈呈しました
3月13日(月)、株式会社新和ホールディングスから本学附属病院に「医療用ベンチベッド」8台の寄贈に対し、本学から感謝状を贈呈いたしました。附属病院の外来待合室に設置されています。同社からは、これまでも様々な形で多くのご支援をいただき、今年で7回目となります。本学附属病院の環境向上のためにベンチベッドを大切に使わせていただきます。
株式会社ホリ様から本学シンボルマーク使用料の目録贈呈がありました
4月11日(火)には、平成28年度分のシンボルマーク使用料の納付のため、株式会社ホリ 堀 昭社長ら㈱ホリ様の関係者の皆様が来学し、目録をいただきました。これまでと同様に、本学の教育や研究活動等に活用させて頂きます。
新入生・在学生へ向けて
今年度の両学部の国家試験の結果は既にご存知と思いますが、保健医療学部卒業生の保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、さらには専攻科の助産師の国家試験の合格率は100%でした。特に看護師の合格率は14年連続100%と他大学に類を見ない結果でした。大学として非常に誇らしい結果といえます。一方、医師国家試験の合格率は全国平均を大きく上回ってはいるものの、ここ5年間では最も低いものとなりました。学部の教育の成果が国家試験の成績のみで評価されるわけではもちろんありませんが、医療人として活躍するためには何としてもこの関門を突破してもらわなくてはなりません。新入生、在校生の皆さんには大きな期待がかかっています。医療人に学びの終点はありません。入学式の式辞でも述べたように、「真の無知とは知識の欠如ではなく、学習の拒絶である」(カール・ポパー)という言葉があります。在学中に問題点を探り解答に近づくという訓練を是非しておいてください。大学の将来を担う皆さんの健闘を大いに期待します。
終わりに
冒頭でも述べたように、毎年のことではありますが、この時期は新しいことが始まるという気分になります。羊蹄山が好きで時々見に行きますが、新緑の時はまさに緑が目に「眩しい」感じがします。今年も生命の息吹を感じながら新しいことを始めたいと思います。