理事長・学長室だより -10号- 平成30年8月20日発行

理事長・学長室だより

理事長・学長 塚本 泰司

はじめに

 今年の夏は何ともすっきりしない天気が続いています。夏が早く来たかと思わせる陽気に続き梅雨を思わせる空模様、次には30度近い日中の気温でようやく全国的な猛暑に近づいたかと思っていた矢先の長引く雨模様のお盆、と天候不順のようです。決して菜食主義者ではありませんが、ウサギのように野菜を摂取する(させられている)ものにとっては価格の高騰が気になるところです。

サンクトペテルブルク国際経済フォーラムに出席しました

 平成30年5月25日(木)にサンクトペテルブルクで開催された国際経済フォーラムに、北海道知事を筆頭とする北海道の代表団に同行し山蔭教授(国際交流部員)と共に出席しました。ロシアとの医療交流拡大とサンクトペテルブルク大学との交流の可能性を探ることが今回の目的でした。
 アンドリューシン副学長やエルマン医学部副学部長等との間で、両大学間との医療交流の拡大に向けた建設的な意見交換を行うことができました。
 8月22日~24日には北海道を訪問するとのことで、その際、さらに詳細な話し合いができることを期待しています。国際交流部長の山下教授にも、これまでの形式に囚われない新しい国際交流の形態を検討して欲しいとお願いしています。

医学部附属フロンティア医学研究所シンポジウムを開催しました

 医学部附属フロンティア医学研究所の成果を広く学外に発信するという意味で、平成30年7月13日(金)に第1回シンポジウムを開催しました。学内外127名の方々に参加いただき御礼申し上げます。
 シンポジウムでは、小海教授、本望教授、時野教授からそれぞれの部門の研究成果を発表していただきました。また、特別講演として国立がん研究センターの中釜理事長をお招きし、貴重なご講演をいただきました。
 来年度は7部門のうちの4部門での成果を発表してもらう予定でいます。このシンポジウムが定期的に開催され、橋渡し研究の情報発信のソースになることを期待しています。

附属病院西病棟の運用を開始しました

 附属病院西病棟の整備が終了し、7月23日(月)から運用を開始しました。西病棟には新しい機能が満載です。
 これらを十分に活用し、これまで以上に質の高い医療を提供していきたいと考えています。
 なお、附属病院では引き続き、既存棟の改修工事を順次進めることになっています。ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

学生の皆さんへ

 この理事長室だより10号が出る頃には大学の夏休みも終了しているでしょうが、有意義な夏休みを過ごしたことと思います。
 残り6か月の今年度の学生生活が次のステップの土台となるよう期待しています。

終わりに

 最近、人は一生のうちに何冊本を読めるものなのだろうかと考えていますが、ここまでくるとむしろ死ぬまでに後何冊読めるかと問うほうが適切かもしれません。読んでみて全く面白くもなく途中で投げ出してしまう本、期待以上に面白い本、などさまざまです。読んでみないとわかりません。結局、死ぬまで試行錯誤ということでしょうか?
 読んでばかりいてoutputがないのは芸がない。書くこともoutputの1つでしょうが、これも試行錯誤が多そうです。
 Kazuo Ishiguroのノーベル賞受賞晩餐会の記憶に残るスピーチを聞いてふと思いました。