理事長室だより 7号 平成23年1月7日

 新年あけましておめでとうございます。

 今年の正月は穏やかな天候でしたが、皆さまいかがお過ごしだったでしょうか。

 今年初めての理事長室だよりとなりますので、仕事始めにもお話しましたが、新年を迎えるにあたり、私なりの抱負などを述べたいと思います。

開学60周年(創基65周年)記念事業の寄附金について

 昨年、開学60周年(創基65周年)記念事業として、関係者の皆さまの多大なるご厚志により、予定していた金額を大きく上回る寄附金を賜りました。

 それによって、体育館のトレーニング機器や学内のトイレの整備など、これまでなかなか予算化できなかった部分を整備することができました。

 本当に感謝しています。

特設講座の設置について

 昨年、3つの特設講座を開設しました。

 これにより地域医療への貢献に大きく寄与できるとともに、外部資金によって新たに必要な教員や研究費などを確保することができました。

 今後もこうした外部資金を積極的に活用して、必要なマンパワーや資金を確保することが大切だと考えています。

医学部の再編について

 橋渡し研究として本望特任教授を中心に進めている神経再生医療については、国からも高い評価を受けており、本学として重点的に進めるべきと考えています。

 昨年からCPC施設も稼働を開始していますので、今後は病院と連携し、医師主導治験としても推進していかなければなりません。

 この他にもがん研を始めとした学内の多くの研究シーズについても活用を進めてまいります。

 また、医学部附属研究所を新たに「フロンティア医学研究所」として7部門の組織として再編するほか、知財に関する科目や病院経営に関する科目の新設、放射線医学講座の再編などの、新たな動きが4月からスタートします。

法人評価について

 本学は公立大学法人として、設置者である道の評価委員会より評価を受けており、平成21年度の実績評価もA評価以上が91.2%と及第点をいただきましたが、附属病院の経営赤字について、初めて指摘を受けました。

 しかし、昨年より病院長を中心に病院職員の皆さんの大変なご努力により、今年度は大幅な黒字を確保できる見通しとなっています。本当に感謝しています。

 私は病院で努力した分については、病院として必要な部分に使っていきたいと考えており、昨年末には補正予算を組んで、必要な機器整備などを行いました。

 今後も病院が頑張った部分は病院に還元し、更にレベルの高い病院としてスキルアップするといった良い循環を作っていきたいと思います。

目的積立金の使途について

 現中期計画期間中に、いわゆる大学の経営努力分として積み立ててきた目的積立金がありますが、これについては両学部や医療人育成センターをはじめ、研究所などの研究部分の機器整備などに使っていきたいと思っています。

 病院については黒字部分、学部等の研究に関しては目的積立金を上手に使って、大学全体のレベルアップにつなげていければと考えています。

新たな中期計画(平成25~30年度)について

 現中期計画は残り2年であり、4月からは新中期計画の策定に向けた検討がスタートします。

 私としては、新キャンパス構想が大きな目玉になると考えていますが、これから設置者である道と十分話し合って参りたいと考えています。

優秀な人材(学生)の確保について

 全国的に少子化が進む一方で、医学部の定員増が進められることによる学生の質の低下が危惧されています。

 優秀な学生の確保は、医学部だけでなく、保健医療学部も含めて最重要な課題であり、大学としての生命線でもあります。

 優秀な学生を確保するということは良い教育を行うことに尽きますし、本学で学んだ学生や他の大学で学び北海道に帰って来る医師が、本学の附属病院で働きたいと思える診療環境等を作っていくことも重要と考えています。

 
 本学の新たな飛躍に向け、本学の教職員が一丸となって、日々の職務に当たっていただければと考えています。

 これから年度末、そして新年度に向け、本当に忙しい季節となりますが、皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。また1年、がんばりましょう。

 

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