理事長・学長室だより -9号- 平成30年3月30日発行

理事長・学長室だより

理事長・学長 塚本 泰司


 平成30年度医学部の一般入試(前期日程)等における出題ミスにより、本学を受験頂いた方々をはじめ、保護者など多くの皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことを心から深くお詫び申し上げます。
 今後、こうしたミスを出さないよう、作問等の体制強化を図り、再発防止に取り組んでいきます。

はじめに

 冬の「終わり」と冬への「より戻し」を繰り返していましたが、ようやくそれも終了しそうな気配があります。そのような中、医学部、保健医療学部と大学院研究科、助産学専攻科の卒業式が3月16日に執り行われました。卒業生の皆さんは大学で学んだことを基礎に、それぞれの心地よい現状に甘んずることなくどこかの部分で「突き抜ける」気概を持って進んで欲しいと思います。 

教育研究棟、西病棟の完成

 教育研究施設I(教育研究棟第1期工事)と附属病院増築棟(西病棟)が完成しました。教育研究施設Iは地下1階、地上10階建ての建物で5階までの吹き抜け構造(アトリウム)を持つモダンな建物です。約250人収容の共用講義室を含む11室の講義室を始め実習室、演習室なども十分な数が設置されてようやく大学の施設らしくなったと言えば大袈裟でしょうか?医療人育成センター、フロンティア医学研究所の教員室、研究室も配置されています。
 増築の西病棟は3月末に完成し、7月から稼働が開始されます。個室、4床室が整備され従来の病室のイメージがようやく払拭されました。患者さんに迷惑がかからないよう移転の準備を整える予定でいますので、皆さんの御協力をお願いいたします。

退職教授による最終講義

 本年度は4名の教授が退職されますが、その最終講義、送別式が2月23日に行われました。澤田典均教授は「卒後40年を振り返って」、堤 裕幸教授は「ウイルスとこども達」、氷見徹夫教授は「聞こえの新時代に挑む」、平塚博義教授は「医科歯科医療連携の現状と展望」というテーマで、これまでの教育、研究、臨床の集大成を御講演いただきました。それぞれ次代につながる内容と感服いたしました。4人の先生の長年にわたる大学への御貢献に改めて深く感謝申し上げます。御退職後もそれぞれの専門分野でのお仕事を継続すると聞いています。益々の御活躍を念じています。

教員の表彰、社会貢献

 医学部病理学第一講座 金関貴幸講師が、平成29年度北海道科学技術奨励賞を受賞しました。研究の一層の進展と先生の益々の活躍を期待する表彰ですので、今後さらに「突き抜けて」欲しいと思っています。大学の将来が若手研究者の双肩にかかっていることは明らかですので、金関先生に続く「突き抜ける」研究者が多数現れることを期待しています。
 競技以外の話題も多かったピョンチャン・オリンピックでしたが、日本人アスリートの活躍は見事でした。その日本選手団の本部ドクターとして、本学保健医療学部の渡邉耕太教授が参加されていました。好成績は先生のサポートが効果的であったかもしれません。先生はソチオリンピックに次いでの担当ということになります。大学の社会貢献につながっています。

大学・病院の新執行部

 過日、医学部長、保健医療学部長の選出が行われ、それぞれ三浦哲嗣教授、大日向輝美教授が選出されました。また、新病院長には土橋和文教授が指名されました。新しい執行部の下、大学の懸案事項が一つ一つ解決に向かうことを期待しています。教職員の方々の一層の御支援をお願いいたします。

病院への医療支援備品の寄付

 新和ホールディングス様から、今年度も医療支援備品の御寄付がありました。救急カート、感染予防パーテーションなどです。救急カートは外来化学療法室に、パーテーションは救命救急センターに配置されます。これまでも多くの備品の御寄附をいただいており、そのお志に感謝申し上げます。

終わりに

 新しい年度が始まります。大学も新入生を迎え活気づく時期です。卒業式の式次でも述べましたが、「今日」とは異なる「明日」を目指して中期計画の最後の平成30年度を乗り切りたいと思います。