医化学講座
Dept. of Medicalchemistry
スタッフ
准教授 Associate Professor
高橋素子 Motoko Takahashi, M.D., Ph.D.
所属 : 医学部医学科基礎医学部門講座 医化学講座
Department of Basic Medical Science Dept. of Medicalchemistry
研究テーマ : N型糖鎖によるシグナル分子受容体の制御メカニズム, タンパク糖化反応と糖尿病合併症, 酸化還元酵素
研究活動と展望 : 糖鎖はタンパクの構造や局在に関与し、その機能を制御していることが知られている。特にシグナル分子受容体の多くは糖鎖修飾を受けており、糖鎖の構造が受容体の機能に関与していると考えられている。増殖因子受容体ErbBファミリーをはじめとする受容体の糖鎖が、受容体分子の物性にどのように影響を与えているかを明らかにし、下流のシグナルを制御するメカニズムを解明したい。
助教 Instructor
長谷川喜弘 Yoshihiro Hasegawa, M.D., Ph.D
所属:医学部医学科基礎医学部門講座 医化学講座
Department of Basic Medical Science Dept. of Medicalchemistry
研究テーマ:肺コレクチンとN型糖鎖の相互作用を介した上皮増殖因子受容体シグナルの制御機構
研究活動と展望:肺コレクチンは下気道における生体防御機構において重要な役割を担っていることが明らかにされてきたが、一方で、臨床的な報告から抗腫瘍作用も合わせ持つことが示唆されてきた。肺がん治療における標的分子として重要な上皮増殖因子受容体(EGFR)に着目し、EGFRのN型糖鎖と肺コレクチンの相互作用により、下流シグナルを制御する分子機構を解明したい。
助教 Instructor
高宮里奈 Rina Takamiya,Ph.D
所属 : 医学部医学科基礎医学部門講座 医化学講座
Department of Basic Medical Science Dept. of Medicalchemistry
研究テーマ : 酸化ストレス関連因子による肺サーファクタントタンパク質への翻訳後修飾、がん転移を引き起こす糖鎖機能
研究活動と展望 : 種々の肺疾患における肺サーファクタントタンパク質への修飾や機能変化を解明し、肺疾患への新規疾患マーカー、及び治療法の開発を目指す。
いまだ、不明な点が多いがん転移機構を糖鎖機能から解明する。
助教 Instructor
齋藤充史 Atsushi Saito, M.D., Ph.D.
所属:医学部医学科 基礎医学部門講座 医化学講座
Department of Basic Medical Science Dept. of Medicalchemistry
研究テーマ;肺胞微石症マウスモデルを用いた病態解析、次世代シークエンサーを用いた肺内マイクロバイオームの解析
研究活動と展望:肺胞微石症はSLC34A2遺伝子変異によるナトリウム・リン酸共輸送体の欠損が原因で、肺胞内にリン酸カルシウム結石を生じる常染色体劣性遺伝疾患である。低酸素血症・拘束性肺障害を呈して死に至るが、現在まで有効な治療法はない。我が国は世界で最も多くの症例報告があり、治療法の開発は急務である。同疾患のモデルマウスを用いてさらなる病態解析および治療法について解明したい。また腸内細菌叢のように肺内にも細菌叢が存在し、微生物の関与が明らかとなっていない様々な呼吸器疾患とともに、呼吸器感染症の病態解明への手がかりとなる可能性を秘めている。特に特発性間質性肺炎と細菌叢について次世代シークエンサーを用いてその基盤を確立したい。