小児科学講座

Dept.of Pediatrics

 当講座では、関連病院を含めた「子どもの総合医(Generalist)」の育成とともに、感染症、血液・腫瘍、神経・筋、代謝・内分泌、循環器、免疫・アレルギー、腎・泌尿器、新生児、児童精神など専門領域も充実させていきます。また、医育機関として「診療と研究」の両方を担う人材(Research Physician)の育成を行い、北海道における小児医療を充実させるとともに、臨床・基礎研究を推進し、医学の発展へも貢献したいと考えています。
 当講座では、これまでウイルス感染症を中心とした研究を行ってきましたが、ヒト遺伝子や免疫反応など「宿主因子」についても検討を加えるとともに、各専門分野における研究も活性化していきたいと考えています。

スタッフ


教授
津川毅 Takeshi Tsugawa, M.D., Ph.D.

所属:医学部医学科臨床医学部門講座 小児科学講座
SOM, (SOM), Department of Clinical Medical Science Dept. of Pediatrics
研究テーマ:胃腸炎ウイルスの分子疫学と病態の解明
研究活動と展望:小児期において急性胃腸炎は急性上気道炎や中耳炎と並んで罹患率の高い疾患であり、その原因としてロタ・ノロなどの胃腸炎ウイルスの頻度が高いとされています。近年、ロタウイルスワクチンが導入され有効性が世界的に明らかとなり、わが国においても、2020年10月に定期接種化されましたが、ロタウイルスの病原性やワクチン弱毒化のメカニズムは依然として不明です。我々はロタウイルスワクチン導入後の胃腸炎ウイルスの分子疫学的変化や、ロタ・ノロウイルスを中心とした病態の解明に関する研究を行っています。また、2019年からは小児科関連病院の感染症入院サーベイランスを開始し、週報・年報の発信により関連病院への迅速な還元を行うとともに、新型コロナウイルス流行前後における入院数の変化についても報告しました。

准教授 Assistant Professor
要藤裕孝 Yuko Yoto,

所属 : 医学部医学科臨床医学部門講座 小児科学講座
SOM,(SOM),Department of Clinical Medical Science Dept.of Pediatrics
研究テーマ:ヒトパルボウイルスB19感染症における多彩な病態に関する機序の解明 研究活動と展望:これまでに当小児科に凍結保存してあった多数の血清検体より、ヒトパルボウイルスB19感染に関連する多彩な疾患を報告してきました。なかでも、脳症の症例(Yoto Y et al. Lancet.1994;344:624-625)や原因不明の急性肝炎にヒトパルボウイルスB19感染例が関与していることを明らかにした報告(Yoto Y et al. Lancet. 1996;347:868-9)は世界的にも注目される研究成果となりました。現在は、さらにそれらの多彩な病態における機序を分子生物学的な手法を用いて解明することを目的に研究を継続しているところです。

講師
鎌﨑穂高 Hotaka Kamasaki, M.D.,Ph.D.

所属 : 医学部医学科臨床医学部門講座 小児科学講座
SOM,(SOM),Department of Clinical Medical Science Dept.of Pediatrics
研究テーマ : 成長障害, 小児生活習慣病, 小児糖尿病
研究活動と展望 : 1)近年、栄養素と内分泌疾患との関連性が注目されている。ヨウ素やビタミンDなどの微量元素が関連する甲状腺疾患やカルシウム代謝疾患などの小児内分泌疾患について、その病態解明と臨床研究を進めている。2) 北海道では小児期からの肥満や生活習慣病の頻度がいまだ高い状況にある。成人期の代謝疾患の発症予防を目的として、健康診断に基づいた小児期からの生活習慣病対策の推進における調査及び分析を進めている3) 小児期の生活の質を著しく損ねる小児夜尿症に関して、睡眠計スリープスキャンを用いた睡眠の質に関する研究を進め、より有効な治療法を探求している。4) 小児内分泌代謝疾患に関わる様々な多施設共同研究(成長ホルモン治療、ターナー症候群など)に参加し、小児内分泌診療の発展に貢献している。

講師
山本雅樹 Masaki Yamamoto,

所属 : 医学部医学科臨床医学部門講座 小児科学講座
SOM,(SOM),Department of Clinical Medical Science Dept.of Pediatrics
研究テーマ:造血細胞移植後免疫反応、急性移植片対宿主病(GVHD)、小児がん
研究活動と展望:移植片対宿主病(Graft-Versus-Host Disease: GVHD)は造血細胞移植の成否を左右する重要な合併症です。我々はケモカインCCL8を用いて、造血細胞移植後免疫反応、GVHDの病態解析を試みています。
また希少疾患でもある小児がんに対しては、JCCG(日本小児がん研究グループ)に所属し、全国規模の臨床研究に参加しています。

講師
福村忍 Shinobu Fukumura,
所属 : 医学部医学科臨床医学部門講座 小児科学講座

SOM,(SOM),Department of Clinical Medical Science Dept.of Pediatrics
研究テーマ : 難治性てんかんおよび急性脳症に対する骨髄間葉系幹細胞静注療法の確立、小児急性神経疾患(けいれん重積、急性脳炎・脳症)における持続脳波モニタリングの有用性の検討、小児神経筋変性疾患のサーベイランス
研究活動と展望 : 神経再生医療講座と協力して、小児中枢神経疾患(てんかん、急性脳症、低酸素性虚血性脳症など)に対する骨髄間葉系幹細胞静注療法の確立を目指しております。また小児の神経筋変性疾患のデータベースを作成し、よりより診断治療を迅速に届ける仕組みを作成しています。