専攻科

教育目標・方針

 本専攻科は、日本の4年制大学で唯一、公衆衛生看護学と助産学の2つの専攻を有しています。

 助産学専攻は2012年に、公衆衛生看護学専攻は2020年に開設しました。

 本専攻科は、公衆衛生看護及び助産に関する知識と技術を精深な程度において教授し、その基盤となる公衆衛生看護学、助産学を探究するとともに、創造性に富み人間性豊かな保健師・助産師の育成を行い、もって北海道の保健・医療の発展と、福祉の充実に貢献することを目的としています。

 

専攻科共通

アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)

 札幌医科大学専攻科は、北海道の保健・医療・福祉に貢献する、高度な知識と優れた技術を備えた創造性に富む人間性豊かな保健師・助産師を育成することを目的としています。そのため次に掲げるポリシーにより学生を求めます。

求める学生像

  1. 北海道の保健・医療・福祉に深い興味・関心を有し、保健師もしくは助産師として地域に貢献したいと考えている人
  2. 公衆衛生看護学、もしくは助産学に関わる知識・技術の基礎・基本を高いレベルで修得している人
  3. 看護上の諸課題の解決に必要な実践力を有している人
  4. 多様な価値を尊重し、高い倫理観をもって行動する姿勢を有している人
  5. 看護職としての役割と責任を認識し、専門職としてのキャリアデザインを描いている人

入学者選抜のねらい

公衆衛生看護学専攻

 看護学一般に関する客観問題と記述問題からなる学科試験を課し、公衆衛生看護学を学ぶ上で必要とされる知識を確認するとともに、公衆衛生看護実践への意欲や課題意識、将来の保健師としての適性を評価します。

助産学専攻

 母性看護学、小児看護学及び関連分野に関する客観問題と記述問題からなる学科試験によって助産学を学ぶ上で必要とされる知識を確認するとともに、助産実践への意欲や課題意識、将来の助産師としての適性を評価します。

 

公衆衛生看護学専攻

人材育成の目的

 公衆衛生看護学専攻は、人々の生命と人権の尊重、社会的公正を基本的な価値とし、地域住民の健康と安寧を支えるために必要な公衆衛生看護学及び関連分野の専門知識を有し、北海道の地域保健・公衆衛生の充実と発展に貢献する高い実践力を備えた保健師を育成することを目的としています。

 

教育目標

 公衆衛生看護学専攻では、地域ケアシステムの構築と地域社会の多様なニーズに応える保健師としての基礎を培うため、以下の教育目標を掲げます。

  1. 地域住民の健康と安寧を支える実践能力の基礎となる高いレベルの知識・技術を有する人材を育成する。
  2. 広い視野をもって社会の動きを見据え、地域に存在する健康課題を捉える能力を有する人材を育成する。
  3. 社会の健康課題の解決に向けた社会資源の開発やシステム化、施策化に参画できる人材を育成する。
  4. 地域住民、関係機関、多職種と連携・協働し、パートナーシップに基づいて組織的に活動できる人材を育成する。
  5. 人々の生命や人権を尊重するとともに、社会的公正を活動の基盤とし、専門職に求められる倫理に即して行動できる人材を育成する。
  6. 公衆衛生看護の質的向上のために継続的に自己研鑽し、自らの能力の維持・開発、公衆衛生看護学を探究する態度を有する人材を育成する。

 

ディプロマ・ポリシー(修了証書授与方針)

 公衆衛生看護学専攻は、地域保健を担う保健師に求められる専門性と実践力を兼ね備え、所定の単位を修得した学生に保健師国家試験受験資格を付与するとともに、修了証書を授与します。

  1. 地域に存在する健康課題を明確化し、事業計画を立案して組織的に解決するための公衆衛生看護学及び関連分野の知識・技術を身につけている。
  2. 豊かなソーシャルキャピタルの醸成を目指して、地域に出向き、地域に根差した実践を展開するための基礎的な能力を身につけている。
  3. 地域の健康課題を解決するための社会資源の開発やシステム化、施策化に参画する能力を身につけている。
  4. 地域住民、関係機関、多職種の人々と信頼関係を築き、連携・協働する能力を身につけている。
  5. 保健師としての役割と責任を認識し、高い倫理観をもって実践する能力を身につけている。
  6. 地域住民の健康の保持・増進、地域社会の安寧、公衆衛生看護の充実と発展のために、生涯にわたって研鑚する意欲と自己学習力を身につけている。

 

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施方針)

 公衆衛生看護学専攻は、修了証書授与方針に掲げた能力を有する人材を育成するために、以下のように教育課程を編成し、実施します。

  1. 教育課程は、「専門領域」「関連領域」「臨地実習」で編成する。
    1. 1)専門領域では、公衆衛生看護の目的・対象、保健師の役割や専門職としての責務や倫理を学ぶ。加えて、公衆衛生看護の対象である個人/家族、地区/小地域、地域のアセスメント、地域社会がかかえる健康課題の解決に必要な知識・技術を学ぶ。
    2. 2)関連領域では、疫学や保健統計、保健福祉行政等の専門分野を支える知識を学ぶとともに、人々の健康に深く関わる環境や社会の多様性に対応するためのコミュニケーションスキル、将来の保健師としてのキャリアデザインについて学ぶ。
    3. 3)臨地実習では、行政・学校・産業・地域において、学内で学んだ知識と技術と統合し、公衆衛生看護の実践能力の向上をはかる。
  2. 公衆衛生看護学及び看護実践に必要な知識と技術の修得レベルを高めるため、事前準備と事後展開を含む質・量の伴う学修過程を展開する。
  3. 少人数グループでの能動的学習を積極的にとり入れるとともに、個別状況に応じた学習支援を行うことにより、学生個々が高水準の知識・技術を修得できる教育環境のもとにカリキュラムを展開する。
  4. 将来の保健師としてのキャリアプランを具体化するため、行政・学校・産業の場で活躍する現職保健師との交流や地域等におけるインターンシップなど、キャリアイメージを高め、職業アイデンティティの形成を促す機会を設定する。

 

助産学専攻

人材育成の目的

 助産学専攻は、性と生殖及び助産実践に関する倫理を基盤に、母子とその家族の健康を支援するために必要な助産学及び関連分野の専門知識を有し、北海道の母子保健・周産期医療の充実と発展に貢献する高い実践力を備えた助産師を育成することを目的としています。

 

教育目標

 助産学専攻では、教育理念を実現し、社会の要請に応える助産師としての基礎を培うため、以下の教育目標を掲げます。

  1. 妊娠・出産・産褥の過程、その後の育児に関わる母子やその家族及び女性の生涯の健康を支援するために必要な知識・技術を有する人材を育成する。
  2. 広い視野のもとに、多角的・多面的に女性の健康に向き合う姿勢を有する人材を育成する。
  3. 対象となる女性と家族の多様性を尊重し、相互信頼に基づく支援と支持を実行しうる能力を有する人材を育成する。
  4. 助産実践に際しては他職種と協働しながら専門的な知識・技術を活用し、専門職としての責任と責務を主体的に遂行する能力を有する人材を育成する。
  5. 人間の尊厳と生命の尊重を基盤に、専門職である助産師に求められる倫理に即して行動できる人材を育成する。
  6. 助産実践の質的向上のために継続的に自己研鑽し、助産に関する能力の維持・開発、助産学を探究 する態度を有する人材を育成する。

 

ディプロマ・ポリシー(修了証書授与方針)

 助産学専攻は、地域の母子保健・周産期医療を担う助産師に求められる専門性と実践力を兼ね備え、所定の単位を修得した学生に助産師国家試験受験資格を付与するとともに、修了証書を授与します。

  1. 妊娠・出産・産褥の過程において正常経過の判断と異常を早期に発見するための助産学及び関連分野の知識・技術を実践に活用する能力を身につけている。
  2. 妊娠・出産・産褥の過程において正常経過をたどる女性と子ども、家族の状況に即した助産ケアを的確に実施できる基礎的な能力を身につけている。
  3. 妊娠・出産・産褥においてハイリスクな状態にある女性や子どもの経過判断を的確に行い、必要なケアを実施する能力を身につけている。
  4. 助産実践の対象となる全ての女性、とりわけ妊娠・出産・産褥の過程における女性や家族と信頼関係を築き、発展させる能力を身につけている。
  5. 助産実践の充実と発展のために助産師チームの連帯性を高めるとともに、保健医療チームにおいて他の保健医療関係者と連携・協働する能力を身につけている。
  6. 地域の母子保健・周産期医療を取り巻く諸課題に向き合い、それらの充実と発展を志向し、行動する能力を身につけている。
  7. 助産師としてのプロフェッショナリズムを高め、研鑚し続ける能力を身につけている。

 

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施方針)

 助産学専攻は、修了証書授与方針に掲げた能力を有する人材を育成するために、以下のように教育課程を編成し、実施します。

  1. 教育課程は、「助産学の基礎領域」「助産学の実践領域」「助産学の関連領域」で編成する。
    1. 1)助産学の基礎領域では、助産の目的・対象、助産実践の基盤となる周産期医学や胎児・新生児学の知識に加え、性と生殖に係わる健康支援者としての役割、専門職としての責務と倫理を学習する。
    2. 2)助産学の実践領域では、さまざまな健康レベルにある妊産褥婦と新生児に対するアセスメント、出産に向けた身体的準備性と回復力を高める助産ケアの基本、多様な施設における助産管理の実際を学ぶ。実習では、自らの助産活動を通して知識と技術を統合し、実践能力を高める。
    3. 3)助産学の関連領域では、子育て中の女性と家族に対する支援、地域における母子保健の課題を解決するための助産師の役割について学ぶ。加えて、最新の知見をもとに助産実践に対する洞察を深め、効果的なケアを創造する能力を養う。
  2. 助産学及び助産実践に必要な知識と技術の修得レベルを高めるため、事前準備と事後展開を含む質・量の伴う学修過程を展開する。
  3. 少人数グループでの能動的学習を多くとり入れるとともに、個別指導による学習支援を充実させ、学生個々が高水準の知識・技術を修得できる教育環境のもとにカリキュラムを展開する。
  4. 将来の助産師としてのキャリアプランを具現化するため、周産期母子医療センター、病院、助産所及び地域で活躍する現職助産師と交流し、キャリアイメージを高め、職業アイデンティティの形成を促す機会を設定する。