就労支援の取り組み
小児科
小児科学講座 須見よし乃
現在小児科学教室の教室員は26名で、男性が18名、女性8名となっています。うち子育てしながらフルタイム勤務している女性医師は5名です。割合で示すと、女性医師が約3割、子育て中の女性医師が約2割となります。
小児科の特性として、当直業務や夜間・休日の当番が欠かせないのですが、各々の事情を考慮して、「できる範囲で担当してもらう」方針となっています。これは女性医師に限ったことではなく男性医師も同様です。
地方の関連病院を含めて人員に余裕はなく、現場では男女を問わず小児科医としてのポテンシャルが大いに期待されています。子育てや家庭の事情が、キャリアを築く上で支障になるのは大変残念なことであり、様々な困難があったとしても、小児科医として働くことが生きがいや喜びになるように、支援していきたいと考えています。
小児科医である強みは、子ども特有の病気や感染症の知識を持ち、発達に対する視点を持っていることです。これは子育てにも生かされますし、同僚がみな小児科医であるということは、子どもの状態を自然に理解してもらいやすい職場環境とも言えるのではないでしょうか。
現状では母親が子育てを担う比重が大きく、女性医師が限られた24時間の中で子育てと仕事を両立するのは大変なことです。彼女たちがさまざまな困難や葛藤を抱えながら精いっぱい頑張っていることは、教室の中で十分評価されています。時代に見合った「より働きやすい職場」を目指していくことが大切だと思います。