就労支援の取り組み

脳神経内科

女性の先生へのメッセージ

 全国的に女性医師が増えているなか、当科でもここ6年間で新しく教室員となった仲間のうち、4名が女性です。当科では女性医師は男性と同様に、診療・教育・研究といった幅広い分野で活躍しています。公立病院の医長に就いている女性医師や大学病院で助教として働く医師もいます。日本神経学会専門医、日本認知症学会専門医、日本てんかん学会認定医(臨床専門医)、日本臨床神経生理学会認定医等の認定・専門医を取得することができ、学位取得や医学研究の機会も広く開かれています。

  医師にとって仕事と家庭をどのように両立し充実させていくかは大切なことでありこれは女性に限った問題ではありません。しかし、女性医師にとって、結婚、出産、育児といったライフスタイルの大きな変化と医師としてのキャリア形成時期が重なることが多いため、より関心が高いと思われます。当科では、脳神経内科医としてのキャリア形成も家庭生活の充実も重要という観点から、生涯にわたってその時々のライフスタイルにあった就労・研修ができるようサポートしています。

 脳神経内科の対象疾患は、認知症、パーキンソン関連疾患、脳卒中(急性期治療や再発予防の慢性期管理)、免疫性神経筋疾患、内科疾患(糖尿病、がんに伴う神経疾患)、リハビリテーション関連領域など多岐にわたり、医師としての関わり方も様々です。そのため個々のキャリア形成過程の状況に合わせて職場を選択することができ、勤務形態は常勤・非常勤医を選ぶことも可能です。病棟は複数主治医制の関連施設が多く、配偶者の有無や状況に応じた勤務先の考慮も行います。特に大学病院は、マンパワーが豊富なため希望に応じて短時間勤務や当直の免除など柔軟な対応を行います。

 また、育児などによって長期に現場を離れても、職場復帰に際しての問題が少ないことも利点です。脳神経内科は、侵襲的な特殊手技は少なく、どちらかというと知識や経験を基にした診断や内科的な治療、他分野の医師への助言、リハビリテーションなどが仕事の中核だからです。

 多くの教室員が所属する日本神経学会からは教育セミナーやe-ラーニングなど基礎知識の整理や最新の話題を勉強する機会が提供されており、復職の際には有用な情報が得られる環境があります。また当科では、日本臨床神経生理学会で主催する神経筋電気診断セミナーにおいて講師を務める医師が数名おり、同セミナーレベルの研修が当院の研修において可能です。

 当科は出産、育児や介護を含めた家庭生活とキャリア形成の両立を希望する女性医師を支援したいと考えています。出産や育児のために仕事を諦めるのではなく、仕事を続ける方策を相談していきましょう。医師として、生涯にわたり誇りややりがいを持って仕事をし続けることは、自分自身のためだけではなく社会からの要望でもあります。子育てや介護、自身の病気は男女を問わず起こりうる事態です。女性だからという視点ではなく、人として家族を大切にすることは重要なことであり、その考えは人との関わりが不可欠な医療現場でも思いやりとして表れることでしょう。様々なライフスタイルをもった医師が協力し合い、継続可能なキャリア向上ができる環境をこれからも整えていきます。

 女性医師との面談をご希望される方はいつでもお気軽に御連絡ください。多くの女性医師の皆さんと一緒に働けることを楽しみにしています。

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