頭頸部がん

頭頚部外科手術
頭頚部外科手術
咽頭がん、喉頭がん、舌・口腔がん、甲状腺がん、鼻副鼻腔がんなどのがんを頭頸部がんと総称します。頭頸部は会話、食事、呼吸といった生きていくうえで重要かつ基本的な多数の機能を担うため、この部位にがんができると生活の質 =QOL (quality of life) が著しく損なわれることにつながります。また、病気の進行や治療により顔貌や頸部などの「見た目」にも影響を及ぼし、社会生活において大きな不利益を被ることになります。このように、頭頸部領域は「人間らしく生きていく機能」が集まっている部位ですので、がんの根治性と、患者さんの治療後の機能の温存・回復の両立がとても重要です。
治療方針は、放射線治療医や化学療法を得意とする腫瘍内科医と定期的にカンファレンスを行い、患者さん一人一人に対し、どの治療が最も適切かを協議しております。手術療法においては、当科はこれまで根治性と機能温存を目指し、血行再建を含む再建手術や温存手術を積極的に行なってきました。さらに今日では、甲状腺を含む頭頸部領域の内視鏡手術も精力的に取り入れ、さらなる機能温存やQOLの改善を目指し、患者さんに最適な診療を提供できるよう日々努力しております。化学療法においては、従来の抗がん剤治療のみならず、近年登場した分子標的薬、免疫療法など新しい治療法も取り入れ、腫瘍内科と連携しながら最新のがん治療を行なっております。放射線療法の分野においては、強度変調・放射線治療 (IMRT) を行い、重要な臓器への放射線被ばくを低減しながら高い治療効果が得られるよう、放射線治療医と連携しながら治療を進めております。また、新しい分子標的治療の可能性や早期診断、がんの発生メカニズムの解明を目指した医学研究にも精力的に取り組んでおります。
また、頭頸部領域にある耳下腺、顎下腺、甲状腺、口腔咽頭などには良性腫瘍も多く発生します。経験豊富な頭頸部外科医を中心に、より安全かつ確実な摘出術を行なっています。