当科沿革

教室紹介

古い校舎の外観写真
当耳鼻咽喉科学講座は1950年4月、札幌医科大学の開設と同時に、道立女子医専に引き続き浜谷松夫教授、福田栄三助教授のもとで開講されました。臨床面ではアレルギー、めまいや幼児難聴を、研究面では扁桃を中心に行われておりました。1975年をもって浜谷教授は定年退職され、引き続き形浦昭克教授が1975年から主宰しました。1999年まで24年間に現在の教室の基礎を築き、臨床・研究・教育のすべての面において発展させ、名実ともに札幌医科大学臨床部門の柱となっていきました。1999年には氷見徹夫教授が就任し、臨床、教育、研究のすべてにおいてさらなる発展を遂げました。そして、2018年に現在の高野賢一教授が4代目教授として就任し、本講座は次代に向け、大いなる飛躍と転換を遂げるべく新たなスタートを切りました。

臨床においては、道内耳鼻咽喉科医療の中核として第3次救急も含め道民の皆様のご期待に応えていけるよう日々研鑽しております。耳鼻咽喉科領域を広くカバーしつつ、耳科・鼻科・口腔咽頭・音声言語・嚥下・アレルギー・感染症・小児・頭頚部癌のエキスパートを揃え、より専門的な診療を行なっています。手術内容も時代とともに変遷しており、内視鏡下耳科手術、ナビゲーションを用いた頭蓋底手術を含む鼻内内視鏡下手術、術後QOL(Quality of life: 生活の質)向上に配慮しながら微小血管吻合を必要とする遊離再建材料を用いた頭頸部手術などを多数行なっています。症例によっては、脳神経外科や形成外科などとも積極的に連携し、高度な技術を要する難度の高い手術治療も手がけ、患者さんの期待に応えています。
過去の写真1
1960年頃の札幌医科大学附属病院
過去の写真2
1960年頃の札幌医科大学医学部
過去の写真3
1960年頃の臨床実習
研究面では、従来の扁桃・鼻アレルギー・感染症・頭頸部腫瘍に加え、内耳再生や聴覚研究も行い、細胞レベルから臨床レベルまで幅広い領域で精力的に研究が行われています。生化学的、免疫学的、神経生理学的な手法を駆使して意欲的な研究が行われ、これらの研究成果は多数の学会、研究会および専門誌上に発表され、内外の高い評価を得ています。

このように、当教室では最先端医療導入を積極的に心がける一方、従来の治療法の積み重ねと改善を加え、道内基幹病院と提携のうえ、道民の皆様へより良い医療を提供することを目指しております。

歴代教授

初代教授の写真
浜谷松夫

(1950年~1975年)

2代目教授の写真
形浦昭克

(1975年~1999年)

3代目教授の写真
氷見徹夫

(1999年~2018年)

4代目教授の写真
高野賢一

(2018年~)