女性医師の声

定岡美里先生(令和5年入局)

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私はもともと整形外科志望ではありませんでしたが、初期臨床研修で出会った整形外科の先生方が患者さんと真摯に向き合う姿に大きく心を動かされ、また、患者さんのQOL向上に直接貢献できるという点にも大きな魅力を感じ、整形外科医を志すことを決意しました。

整形外科と聞くと、「体力が必要」「男性が多い診療科」というイメージを持たれることが多く、女性にとっては少しハードルが高い分野に思われるかもしれません。確かに実臨床において体力の差を感じる場面がないわけではありませんが、手技の工夫やチームの連携によりカバーすることができており、性別に関係なく活躍することが可能な分野であると考えます。外来では「女の先生でよかった」という言葉をいただく機会も多く、そこに女性整形外科医としての存在意義を強く感じています。

整形外科には、外傷をはじめ、変性疾患、スポーツ、再建、リハビリテーションなど幅広い分野があり、それぞれに奥深さと魅力があります。自分の興味やライフスタイルに応じて専門性を深めたり、柔軟にキャリアの方向性を選んだりできる点も整形外科の大きな魅力のひとつです。

実際に現場で働く女性医師の姿や、整形外科の楽しさ・やりがいに触れることで新しい可能性が見えてくると思います。「整形外科、ちょっと気になるけど不安…」そんなふうに感じている女性医学生や研修医の方は、ぜひ一度見学にいらしてみてください。

上田那奈美先生(令和3年入局)

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とある休日の一コマ

大学2年生の春、北医体にて前十字靱帯を切ったのが整形外科との出会いでした。情熱的な膝の主治医に憧れて札医整形へ入局した私ですが、想像していたよりも個性的で暖かい人たちの集まりで、忙しくも楽しく充実した日々を過ごしてきました。

母親には見えないとよく言われますが、私は一応1児の母として整形外科医としての一歩を踏み出しているところです。どの科でもそうだとは思いますが、子育てと医師の両立はなかなか簡単な道ではありません。手術でクタクタに疲れた後の夜泣き&イヤイヤ期に訪れる真夜中のレゴタイムは想像をはるかに超える試練でした。しかしそんな日々を乗り越えてきたのは家族の支えはもちろんですが周りの先輩方の理解あってのことだと思います。また整形外科医局の中でも女医率は全国的にも多く、仕事のことはもちろん、プライベートなことも気軽に相談できる環境は貴重だと感じています。

男性の皆さんはもちろん、整形外科がほんの少しでも気になっているという女性の学生さんや研修医の先生方、何でもお答えしますのでいつでも気軽にお声がけください!

加我美紗先生(令和3年入局)

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整形外科医として働きながら、保育園に通う娘2人と、やんちゃな犬2匹の世話に追われる毎日を送っています。朝は子どもたちの支度や犬の散歩から始まり、日中は手術や外来、帰宅後は子どもたちと過ごす時間。ごはんやお風呂、寝かしつけであっという間に一日が終わります。朝から晩まで慌ただしく過ぎていきますが、家族や職場の仲間、保育園の先生方の支えがあるおかげで、なんとか日々を乗り越えています。

整形外科は、患者さんが少しずつ動けるようになったり、痛みが和らいだりと、回復の過程を間近で感じられることが大きなやりがいです。一方で、仕事と家庭の両立は決して簡単ではなく、「どうしよう」と悩む場面も少なくありません。そんなときも、同僚やスタッフの理解とサポートがあるからこそ続けてこられました。

すべてを完璧にこなすことはできなくても、周りに助けてもらいながら、整形外科医としてのやりがいも、母としての日常も、ひとつひとつ大切に過ごしていきたいと思っています。

「子育てや家庭と両立できるかな…」と不安に思う方もいるかもしれません。でも、周囲の支えを受けながら働ける環境が整っているのが整形外科の魅力です。ぜひ、整形外科での仕事の楽しさややりがいを、感じてもらえたらと思います。

山本麻衣花先生(令和3年入局)

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幼少期から外傷診療に関心を持ち、整形外科医になりたいと考えて医学部を志しました。そのため、私の話は少し特殊かもしれませんが、こんな働き方もあるのか程度に読んでもらえればいいなと思います。

 

整形外科は力仕事だし体力必要で大変そうだよねとよく言われる、と女性医師の先輩方や同期・後輩からはよく聞きます。ずっと整形志望だったからか、そのように言われた記憶がないのはさておき、実はあまり実感もしておりません。ここ最近で一番力が必要だったのは引っ越し用の段ボールが自宅の引き戸にひっかかって自宅内に閉じ込められかけたときでしょうか。

業務中、確かにパワーを要する場面はありますが、それは誰がやっても力が必要な場面です。みんな快く手伝ってくれます。また、整形外科手術は件数こそ多いですが、1つ1つが比較的短時間だったり、座って行えるものだったりもしますから、意外と何とかなるものです。

勤務医という特性上、待機・当直からは逃れられないですし、確かに他科に比べて呼び出しも多いと思います。特に冬期間は少々大変ですが、それだけ自分が経験できる症例数が多いとも表現できます。また、自分がかかわった症例を最後まで任せてくれる環境や、いつでも相談できる先輩方の存在は札幌医大の大きな魅力であると感じています。

 

忙しいイメージの強い当科ですが、オンオフしっかりしている人がとても多い印象です。

私自身、有休をとってライブ遠征に行ったり、仕事終わりや休みの日にバレーボールをしたりしています。なにより家でお迎えしてくれる愛猫とのゴロゴロタイムほど幸せな時間はありません。

 

日々の診療に向き合っているうちに気づいたら医師7年目となりました。だんだん後輩が増えてきて若手を名乗りにくくなってきたにも関わらず、まだまだ知らないことだらけです。改めて整形外科領域の幅広さを実感しています。これからも先輩方のご指導の下、研鑽を積み重ねていきたいと考えています。