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作業療法学科 学科紹介

学科長あいさつ

作業療法学科長
仙石 泰仁

 上着のボタンをするのにどの程度の指の力が必要か?カートを押しながら買い物するにはどの程度のバランス能力や筋力が必要か?ATMからお金を引き出すには何がわかっていないといけないのか、どんな問題処理をしなければいけないのか?職場で同僚と円滑に人間関係を築くために必要な言語能力や精神機能は?物忘れがひどくなって生活がうまくいかなくなってきたけど改善するいい方法はないのか?

 私たち作業療法士は上述のような課題を日々解決する職業です。対象となる方は高齢者から子どもまで年齢は多様であり、また、抱えている疾患もその程度も様々です。一人として同じ方はいません。そのため作業療法士には柔軟な発想とそれを実現する実行力が必要です。もちろん医学的な知識も必要ですが、人の思考や認知を分析する心理学、社会の仕組みや文化を理解する社会学、論理的に物事を考える数学や論理学、などなど幅広い知識がその背景になければ対応できません。

 私たち札幌医科大保健医療学部作業療法学科では、4年間をかけて基盤的な知識や技術を教授するとともに、最先端の知見を基にした今の学問的な考え方も伝えていきます。そのために1学年20名という少人数で、教授陣は作業療法士として国内の学会などの指導的な立場にある教員が教育を担っています。私たちの学科では、将来的に臨床で指導的な立場を担える人材、研究者として作業療法を通じて保健医療に貢献できる人材を育成していくことを目的としています。その取り組みの一つとして卒業後も継続した学びの場として大学院や附属病院における卒後臨床研修制度なども整備し、学生の学びの意欲に応える取り組みを進めております。

教育理念

 作業療法学科は、札幌医科大学の建学の精神・理念、保健医療学部の教育理念・目標を実現するため、創造性に富み人間性豊かで高い倫理観をもち、北海道はもとより、日本社会や世界の保健医療に貢献できる実践能力を備えた作業療法士の育成を目的とする。

教育目標

  • 人間を全人的に理解するために、自然科学に加えて生命倫理学、人間発達学等を通して、社会的、心理学的、行動学的視点から学習する。
  • 作業療法の専門領域の知識・技術の習得のために、基礎医学や各種障害学等の支持的科目をもとに専門各領域の講義と演習、実習を通して効果的に学習する。 1年次から作業療法学概論等の講義や地域の関連施設の見学実習を取り入れ、早期にその概念と実体の理解を深め、作業療法士としての能力の育成に重点を置いた教育を行う。
  • 医療に携わる関連専門職とのチームワークが重視されることから、社会学、社会福祉学、地域作業療法学、並びに理学療法学科や看護学科の学生とともに保健医療総論のなかで、専門職業人としての役割と他の職種との関連や連携について学習する。
  • 指導者、教育者および研究者としての基礎的能力を育成するために、一般教育科目における基礎的な知識を習得し、作業療法学研究法の学習、研究セミナーにおける小グループでの討議、および教員の個人的指導による卒業論文等によってその基盤となる豊かな人間性と能力を養う。

卒業生の有する特性

(1)建学の精神を実現する人間的な能力

  • 人権・人格・個性を尊重する能力
  • 様々な事象を科学的・批判的に見つめ、論理的に思考する能力
  • 国際的視野で社会的な諸課題に向き合い、主体的に物事に参画する能力
  • 北海道、日本、世界の保健・医療の改善・改革を志向し行動する能力

(2)作業療法士としての能力

  • 作業療法の対象となる人々を生活者の視点で全人的に理解する能力
  • 実践的なコミュニケーションを通して対人関係を築き、発展させる能力
  • 科学的な思考に基づき作業療法を展開する能力
  • 基本的な作業療法技術をエビデンスに基づいて提供する能力
  • 他の医療専門職も含めたチーム体制整備に関するマネジメント能力
  • 専門的価値に基づき倫理的判断を行える能力
  • 保健医療にかかわる様々な人々と連携・協働する能力
  • 専門職としてのプロフェッショナリズムを高め、研鑽し続ける能力

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