研究・業績

「骨髄間葉系幹細胞を用いた糖尿病性腎症の新規治療法開発」および「認知症の新たな病態の解明と治療法開発」を2本柱として、研究成果を一日も早く患者様に届けることを目標に、実用化にむけた研究を進めています。

高齢化社会において、社会的・医療経済的に大きな課題を抱えるこの2大疾患を、徹底した基礎研究の積み重ねから治癒に導くことが我々の使命と考えています。

講座の研究

教授 藤宮峯子 「再生医療」と「人間蘇生医療」

ここ数年間で約2万枚の電顕写真を撮影し、ありのままの細胞の姿を観察する中から、生命の実相に迫ろうとしている。

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企業との共同研究
自己骨髄間葉系幹細胞の腎局所投与による糖尿病性腎症の治療
糖尿病性腎症における自己骨髄間葉系幹細胞を用いた治療法の実用化研究を「株式会社ミネルヴァメディカ」と共同で行なっている。

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准教授 永石 歓和「慢性難治性炎症性疾患に対する間葉系幹細胞療法」

糖尿病合併症や自己免疫疾患、炎症性腸疾患等の慢性難治性炎症性疾患に共通する病態として、内在性の骨髄細胞異常や免疫担当細胞の持続活性化、微小血管損傷や組織の修復遅延等が考えられる。間葉系幹細胞は、自己修復・自己治癒力に寄与する細胞として注目されるが、持続する慢性炎症の病態下では細胞が異常化し、機能を十分に発揮しなくなることがわかってきた。間葉系幹細胞とこれらの病態との関係、さらには細胞製剤として体外で培養・増幅した間葉系幹細胞による免疫制御・臓器修復作用に着目した新たな治療法の開発に向けた、基礎的研究を進めている。

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講師 水江 由佳「自己骨髄間葉系幹細胞による治療」

現在、世界各国で各種幹細胞を利用した再生医療・細胞治療に関する臨床研究や実用化が盛んに進められている。中でも間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem/Stromal Cell : MSC)は、組織傷害部位に集積し、様々な液性因子やエクソソームを放出して免疫反応や抗炎症作用を制御する機能を有し、組織修復・恒常性の維持に重要な役割を果たしていると考えられている。再生医療材料の一つである自己骨髄MSC(Bone Marrow-MSC:BM-MSC)は、患者自身から採取可能なため、ドナー不足、拒絶反応、感染性、ならびに腫瘍形成などの問題も回避できる。しかし、当講座では、糖尿病や関節リウマチモデルラットを用いたBM-MSC尾静脈投与実験により、慢性難治性炎症性疾患由来のBM-MSCでは、細胞性能が減弱し、十分な細胞治療効果が得られないことを明らかとした(Nagaishi K. Sci Rep.,2017, Sci Rep.,2016)。

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助教 中野 正子「認知症の予防および治療法の追求」

当講座では、糖尿病性認知症モデル動物およびアルツハイマー型認知症モデル動物を用い、刺激豊かな環境 (EE; enriched environment) で飼育することで、EEの認知症予防効果や病態解明を行なっている。治療法開発に関しては、上記モデル動物へ自己骨髄間葉系幹細胞を投与し、その有効性の検討やメカニズムの検索を行なっている。

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助教 齋藤悠城 「細胞老化システムから明らかにする組織の再生と変性メカニズム」

私たちの体を構成する細胞は、ダメージを受けると自身の増殖を止め、新たな細胞へと置き換わる、 “細胞老化”という生体防御のしくみを備えています。しかし、我々を守るはずの細胞老化システムが破綻すると慢性炎症や線維化を進展するとされ、細胞老化の謎の解明が、慢性炎症制御の鍵として注目されています。 

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