下山浩平さん(実習年度:平成26年)
実習で研修医と同じような仕事を体験
地域包括型診療参加臨床実習を選択した理由は?
今回私が地域包括型診療参加臨床実習を選択した理由として、研修医になった時にスムーズに仕事をすることができるよう、研修医がどのように働いているかということを学生のうちから体験しておきたかったということと、地域病院における外科で、術前・手術・術後の流れがどのように行われているのか、地域での外科の役割を見学させていただきたいということでこの実習を選びました。
実習先での1日のスケジュール
下山さん
(函館五稜郭病院)
実習の一日は朝7時半頃より指導医と研修医の先生方と一緒に回診をし、病棟の入院患者さんの病態を把握します。その後8時半よりカンファレンスを行います。また、研修医や学生は週に一回モーニングレクチャーというものがあり、各科の先生が講義をしてくださいます。9時からは処置回診があるので、学生は積極的に処置に参加し、実習を進めていくことができます。
その後、日中は日にもよりますが手術が毎日何件か行われているため、麻酔の導入から覚醒まで研修医の先生方と同じような仕事をたくさんさせていただくことができました。手術件数はとても豊富で、大体の手術を手を洗って入らせていただくことができ、術者の一員となって手術に臨むことができました。研修医の先生とほぼ同じような仕事(カメラ持ち、縫合、糸結びなど)を体験することができました。望んで17時以降の手術や休日の手術にも参加させていただき、とても充実した1ヵ月になりました。
実習を通して得たもの、学んだことについて
手技ではドライラボで指導医や研修医の先生方から熱心に指導していただき、手技をどのようにやるのか、手術の流れや注意するポイントを教えていただいたので、手術が見るだけのものではなく参加しているものであるという意識が強くなりました。手術にも積極的に参加することができ、特にカメラ持ちでは次にどのように動くかということを意識し常に注意していかないと術者の意図と外れていくので、その操作の難しさを痛感しました。また、多くの症例を見ることで術前・術中・術後の流れも理解することができ、病態の把握の重要性も学べました。研修医の先生方と一緒にいることで、どのような仕事、考え方をしているのかということを教えてもらい、とても有意義で貴重な経験をすることができました。実習をやり終えてみると、1ヵ月前よりも研修医になることや病院で働くということに対してのイメージがより現実的なものになり、スムーズに仕事に慣れていける自信につながりました。また、先生方のバイタリティーの高さや患者さんの病態に対しての考え方など、学ぶところがたくさんあるので、これからどのようなことをやっていけば良いのかという展望が見えてきました。研修医になったらこの経験を生かして積極的な行動と考えを持っていきたいです。
後輩へのメッセージ
今回の実習では外科系を目指している方は特にそうですが、外科の医師がどのような仕事をしているのかなど、将来の選択を考える上でも大変参考になると思います。研修医の先生方も常におっしゃっていましたが、学生のうちから一カ月間も地域の病院で研修できるというのはとても貴重で恵まれた環境であり、医学に対しての高いモチベーションになります。大学の実習に比べると実習時間も長く大変ですが、その分とても充実した実習をすることができ、医師になるという実感がどんどん湧いてくることと思います。指導医の先生方や研修医の先生方はやさしく熱心で、実習中も実習後も色々と面倒を見てくださるのでとても心強いです。ぜひこの地域包括型診療参加臨床実習をとってチーム医療の雰囲気を体験してみてください。実習後には、自信と医師になるにあたっての高いモチベーションが必ずついていると思います。
最終更新日:2014年10月02日