卒業生からのメッセージ

ケース・ウエスタン・リザーブ大学医学部(アメリカ合衆国) 眼科学講座 Assistant Professor 前田 亜希子(平成8年卒業)

新しい治療法の確立により、世界中の多くの患者さんや医療者、社会へ貢献していく

前田 亜希子の写真
 札幌医大在学中は硬式テニス部の活動と試験が生活の中心で、部活では切磋琢磨しあう同級生、また素晴らしい先輩後輩に恵まれ交流は現在でも続いています。進級試験、国家試験では同級生一同が助け合い、皆で成功を目指すcollaborativeでcollegialな環境というのが札幌医大の良さであると思います。札幌医大大学院では自由な研究活動が提供されており、私の場合、所属していた眼科学教室にとどまらず、生化学、病理学教室をはじめとする先生方にもご指導いただいたように、大学がひとつになって人を育てるという校風が伝統になっていると思います。クリーブランドには常に数人の札幌医大卒業生が留学されていて、卒後20年近く経った今でも一緒に食事をしながら大学での思い出を話します。人の繋がりをとても大切にする大学です。
 診察することで人の役にたてる医者になりたいと希望し札幌医大に入学しましたし、大学時代には医者として病院で働くことで社会に貢献したいと思っていました。眼科に入局し医療現場に出て多くの患者さまと出会い、治療結果に満足されておられる姿に医者としての喜びを感じる一方で、十分な治療法がない疾患があること、そのことにより希望を失いかけている方々がおられることに心痛しました。よりよい医療を提供するため、病気を基礎から見直したいと願い大学院に進学しました。大学院在学中に学内外の先生方との交流から、医学研究者として現時点では治療法の確立されていない疾患の新しい治療法を探求することで社会奉仕するという生き方があること、また治療法が確立されたときには世界中の多くの患者、医療者、社会に貢献できるということを学び、目の前にいる患者さまを診ることの他にも医者としてできることがあると知りました。眼科における難治性疾患のひとつである網膜変性疾患とともに生きる方々の力になれたらと思い2001年に渡米し、眼科医学研究に従事し、世界中の医学研究者、医師と協力しあい刺激を受けながら充実した日々を過ごしています。明日の治療、医療をつくり、それが人々を幸せにするところをみたいと思います。
 受験生のみなさまには、札幌医大でいろいろなことを学び、医者として自分らしい生き方をみつけていただき、社会でご活躍されていただきたいと願っております。 

手稲渓仁会病院 循環器内科部長 湯田 聡(平成3年卒業)

まずは「ベッドサイドで患者さんをしっかり診ること」臨床の現場と海外留学で培った経験を臨床研究につなげる

湯田 聡の写真
 大学在学中は勉強もさることながら、6年間バドミントン部に所属し、日々部活に明け暮れていました。そこで同僚だけでなく先輩や後輩達とのつながりの大切さを学びました。このつながりは、卒業後も医療現場の様々な場面で役だっています。
 卒業後は、内科系を目指していたこと、特に心臓に興味を持っていたことから、循環器疾患だけでなく、腎臓や代謝、内分泌疾患という広い分野を診療している第二内科(現在、循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座)に入局しました。そこでは、第二内科の伝統である“ベッドサイドで患者さんをしっかり診る”という患者さん本位の医療を学びました。卒後1年目と3年目は大学、2年目は釧路、4年目は室蘭で研修を積み、症例発表などを通じて、臨床研究にもすこしずつ興味を持ち始めました。
 さらに自身の臨床レベルの向上と臨床研究を学んでみたいと思い、卒後5年目から3年間、国立循環器病センター(大阪)へ心臓内科レジデントとして留学しました。現在の臨床研究の基礎となる心臓超音波検査(心エコー法)を用いて、僧帽弁疾患に合併した心房細動に対する術後の心機能について研究し、海外での学会発表や原著論文を書く機会を得ました。
また、そこでお世話になった恩師の紹介で、卒後10年目から2年間オーストラリアへ留学し、当時最先端の心エコー法を用いた研究を行うことができました。帰国後は、第二内科へ戻り、新しい心エコー法を用いた臨床研究を行ってきました。
2016年4月からは、現在の手稲渓仁会病院の循環器内科で日常臨床にたずさわりながら、どのような臨床研究が出来るか構想を練っているところです。
 札幌医大の良い所は、人とのつながりを大切にしているところかと思います。道内の医療現場で働くと、各診療科の先生とも、学生時代の部活のつながりなどから、すぐに打ち解け、患者さんのことで気軽に相談に乗ってもらえることが多々あります。在学中の人のつながりや“縁”は、その後も色々な場面で、必ず皆様の助けになるかと思います。日々のつながりや“縁”を大切にし、札幌医大での学生生活をエンジョイしてほしいと思います。

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