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當瀬細胞生理学講座教授の新コラム「真健康論」第33回

當瀬細胞生理学講座教授の毎日新聞連載コラム「真健康論」:第33回「リラックスの神経」(10月1日毎日新聞掲載)

當瀬細胞生理学講座教授

   當瀬細胞生理学講座教授

真健康論:第33回 「リラックスの神経」

 自律神経は交感神経系と副交感神経系からなります。交感神経が「活動の神経」であるのに対し、副交感神経は「リラックスの神経」と呼ばれ、体の休息や回復に関係があります。副交感神経の主な作用は、胃や腸などの消化器系の働きを活発化させ、消化吸収を促すことです。唾液や胃液などの消化液の分泌が盛んになり、腸の運動も活発になります。これらの作用で体に栄養素を取り入れて、エネルギーをたくわえ、体の調子を整えて、次の活動に備えることができます。また、排尿や排便も活発になるので、これも体調を整えることに貢献します。

 一方、副交感神経が働くと、心拍数が低下します。これにより血液循環が緩やかになります。ただし、副交感神経が血管をひろげる作用はごく弱く、血圧はそれほど下がりません。人が休息したり横になって睡眠を取ろうとしているときに、心臓がドキドキしたり、血液循環が盛んになって頭がカッカしたりすると、気分が落ち着かないし、なかなか寝付けないものです。そこで、人がリラックスしようとしているときには、それを邪魔しないように血液循環を緩やかにするのです。副交感神経は気管支を狭くする作用もあります。この作用の意義は今ひとつ明らかではありませんが、リラックスして運動をしていないときには、そんなに空気を吸い込まなくてもいいので、無駄を省くためかもしれません。
 (とうせ・のりつぐ=札幌医科大教授)

  • 経営企画課広報
  • 発行日:2012年10月01日