case2:認知症を患った方とそのご家族に対する作業療法

 みなさん、新オレンジプランって知っていますか?

 

 現在、厚生労働省が推進している、認知症の人が住み慣れた地域の良い環境で、自分らしく暮らし続けるために必要としていることに応えていくものです。この政策の中で、認知症の人と家族が、地域や専門家と情報共有して理解し合う「認知症カフェ」の設置を推進しています。この認知症カフェに作業療法士も専門家として携わっています!

 認知症カフェは、認知症の人や家族が地域で安心して暮らせるためのサポートを目的に、地域住民との交流の場で、専門職の人と関わり相談することができます。作業療法士は、認知症カフェの運営のコーディネートをしながら、認知症により生じる心身機能や生活能力の変化についてのミニ講話や、リハビリ体操を行っています。また、普段抱えている悩みや気持ちなどを聞いて、生活上の工夫の仕方や関わり方、日常からできる認知リハビリテーションに関する情報提供などを行なっています。

 認知症カフェを運営してみると、認知症を患っている方、またそのご家族にリハビリテーションの知識や技術を知りたいという声が多いことに気づきます。「少しでも進行を防ぎたい」、「何とかしたい」、というお気持ちが強いのでしょう。作業療法士はそうした声に応えるべく地域での活動を推進しています。

 一方、作業療法士は認知症の予防につながる地域介入やその研究も行っています。予防につながる運動や脳機能を活用するアクティビティの提供、あるいは認知症になりにくいライフスタイルの提案を行っています。こうした活動は今後社会の中で益々求められていくでしょう。

 

*写真は、本学と協力して認知症カフェのモデル事業を実施した札幌市内の病院における実践風景です。
(写真は許可を得て掲載しております。)