日本放射線腫瘍学会 第29回学術大会

北川　未央
国立京都国際会館　2016.11.25〜27

 
 

息子へのお土産はなぜかトミカ

　11/25-27に京都で開催された日本放射線腫瘍学会第29回学術大会に参加いた しました。私自身現在4歳の子供の子育てをしておりますので、なかなか道外の学会に出席することができないので、年に1度の学術大会参加をすごく楽しみにしています。

　私は2日目（11/26）からの参加でした。臨床で担当させていただくことが増えてきている定位放射線治療のセッションを中心に、様々な癌の臨床的な発表を聞くことができました。
 
個人的には「早期肺がん；手術かSBRT（定位放射線治療）か」というワークショップを非常に興味深く聴講しました。このワークショップでは放射線腫瘍医、呼吸器外科医、呼吸器内科医の3つの立場から早期肺癌のより良い治療選択についてのディスカッションが行われました。昨今、早期肺癌では肺への定位放射線治療が手術に迫る治療成績となっていますが、放射線治療が手術と同等の治療法だとより信頼感をもって選択されるよう、我々放射線腫瘍医も手術での病理所見に劣らないステージング、腫瘍範囲の決定が必要なのだと痛感しました。また、肺定位放射線治療の各施設治療成績も口演やポスター発表で拝見しましたが、我々札幌医大も遜色ない結果を出せているのだなと実感しました。

　最近興味を持っている脳腫瘍定位照射やIMRTの発表も聴講することができました。脳病変は領域によって司る機能が異なり、QOLにも直結する臓器であるために本来はより根治性が望まれるべきと思います。脳原発腫瘍だけでなく転移性脳腫瘍もさらに放射線治療で根治を目指していきたいと改めて強く思いました。

　当院も来年度に機器更新を控えており、精度高くまたさらなる根治照射を目指して精進できればと考えさせられる数日でした。来年以降は大学院テーマの乳癌や定位放射線治療で何か皆さんに発表できればと思います。
 
　空き時間の合間に一人で京都観光もすることができました。この時期の京都の紅葉はやはり圧巻でした。そして何より暖かい！2年後の学会開催場所も京都なので、ご興味のある方はぜひ教室員までご連絡ください！
 

高台寺の庭に広がる紅葉

 
 


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