JASTRO生物部会・制癌シンポジウム

染谷 正則
メルパルク京都 2014.7.11

 
 
 京都で2日間かけて、1日目は制癌シンポジウム、2日目はJASTRO生物部会が行われましたので参加してきました。放射線によるDNA損傷と修復を研究テーマとしてやってきている私にとって、とても楽しみな学会の1つです。

 制癌シンポジウムには「基礎と臨床の対話」というサブタイトルがあり、基礎研究で得られた知見をどのように臨床応用するか、または臨床で得られたデータからどのようなメカニズムであるかを実験室レベルで基礎的に検証するか、という事が重要なテーマとなっています。

 1日目の中では最後の脳腫瘍のセッションを興味深く拝聴しました。悪性神経膠腫の治療戦略として、放射線の線量増加をIMRT(強度変調放射線治療)でどのように行っていくか、テモゾロマイドやベバシズマブといった薬剤の併用の問題や、放射線脳壊死の治療、ベバシズマブによる一過性の血管透過性亢進が原因と思われるpseudoprogressionといった現象についてなど、非常に勉強になる内容でした。
 

 私は2日目の生物部会において、「末梢血リンパ球を用いた、前立腺癌放射線治療後の直腸出血の予測について」というタイトルで研究発表をしてきました。2日目の最後の演題であった事もあり先に帰ってしまった参加者が居た事は少し残念でしたが、最後なので時間ギリギリまでたっぷり使って話したい内容をすべて話す事ができので、気分はすっきりしました。

 来年はICRRという4年に一度の国際学会に合わせてまた京都で併催されるため、来年も是非参加して研究報告を行い、海外の研究者にもアピールしたいと思っています。
 
 
 
 
 
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