医学生・研修医による感想
札幌医科大学病院放射線治療科での研修を終えて
現:自衛隊中央病院 放射線科
征矢野 崇 先生
私は2015年8月~2017年7月に卒後3~5年目の段階で札幌医科大学放射線医学講座にお世話になりました。私は防衛医科大学校出身であり、2年間の初期臨床研修を修了後の約2年間は全国異動して各部隊に配属されます。その間に専攻とする領域の臨床研修をさせていただいたのがこちらの講座でした。私自身、演習等で不在にすることも多々ありましたが、坂田教授始め各先生方には不規則な勤務形態をお許しいただき、伸び伸びと診療に携わらせていただいきました。改めて深く感謝申し上げます。
さて、私は後期研修が始まる3年目から放射線治療の門を叩いたため、右も左も全く分からないところからのスタートであり、また外来陪席からのスタートでしたのでいつになったら仕事ができるようになるのかと最初はとても不安でした。しかし、そんな中でもたくさんの先生方の温かいご指導に恵まれたことがとても幸運でした。当講座では化学放射線治療や緩和照射を積極的に自科管理で行っていることや北海道という地理性もあり病棟管理も行っています。私は外来メインでの研修ではありましたが、毎朝の病棟回診にも参加させていただき、優秀なレジデントの先生方のプレゼンで経過をお聞きして勉強させていただきました。外来では恩師である中田健生先生のもとで初診時の問診から患者診察の基本を一から叩き込まれ、ほかすべての外来に出られている先生方の診察に陪席して、放射線治療科における患者診察の何たるかを教えていただきました。今は他院で外来をしておりますが、そのときに培ったノウハウがとても役に立っており、札幌医科大学で研修させていただいてよかったと確信しております。また、自身の出身大学では放射線治療を選択する年齢の近い先輩方が少ないため、どのように経験を積んでいけばよいのか全くイメージがつきませんでしたが、年齢の近い先輩方にも囲まれ、アドバイスもいただき目先の目標を持つこともできました。このように私は運よく研修環境に恵まれたおかげで当初の不安は一切消え、楽しい研修生活を送ることができました。
北海道の地に足を踏み入れたのは初めてではありましたが、先生方や病棟スタッフの方々、技師さん方みなさんが内地の人間にも分け隔てなく温かく接してくださり、とても働きやすい環境でした。今でも札幌に遊びに行ったときや学会等でお会いした際は声をかけていただき、公私ともに交流をさせていただいております。私も今後の人生を歩んでいくに当たり札幌医大の先生方には、「人生の師として」、「指導医として」、「先輩」として見本となることをたくさん教えていただきましたので、今後は自分でも実践できるように精進して参りたいと思います。この度はこのような機会を与えてくださりありがとうございました。札幌医大の皆様の今後ますますのご活躍を心からお祈りしております。