教授
鳥越 俊彦 M.D., Ph.D.(とりごえ としひこ)
1. ストレス応答とは
原核生物から真核生物にいたるまで、すべての生物は外界から受ける環境ストレスや感染ストレスに対する防御機構と適応機構を持っており、それらはストレス応答と呼ばれています。ヒトも生理機能の一部としてストレス応答を持っていますが、その機能障害はがん、神経変性疾患、免疫疾患、動脈硬化…
准教授
廣橋 良彦 M.D., Ph.D.(ひろはし よしひこ)
1 がん特異的免疫療法の確立
私はこれまでの研究期間、一貫してがん免疫療法の確立に従事しました。がんを免疫でたたく。近年ではインターネットやマスコミでも多く耳にする様になった内容で、なじみも深くなってきたのではないかと思います。免疫システムはそもそも、自己(自分自身)を非自己(細菌、ウイルス、カビ等…
准教授
塚原 智英 M.D., Ph.D.(つかはら ともひで)
私たちのチームは,骨・軟部肉腫と免疫療法に重点を置いた研究を1998年から本学整形外科と共同で行っています.主なテーマは臨床試験,癌幹細胞抗原の同定,抗体エンジニアリングによる人工抗体の開発です。
骨肉腫に対するペプチドワクチン療法の開発と臨床試験…
講師
金関 貴幸 M.D., Ph.D.(かなせき たかゆき)
体内を循環するCD8+T細胞はウイルスに感染した標的細胞を特異的に攻撃することにより生体の感染防御に働いており、腫瘍免疫療法はこの仕組みを腫瘍へと応用した治療方法です。この反応は通常、自己の細胞に対しては起こりません。これはCD8+T細胞表面のT細胞レセプター(TCR)が標的細胞表面の抗原ペプチド/MHCクラスI複合体(pMHCI)を細胞単位で認識することにより区別できるからです。…
特任助教
久保 輝文 M.D., Ph.D.(くぼ てるふみ)
1. 物理的・免疫学的バリアとしての上皮
上皮細胞は生体と外界との境界に位置しており、あらゆる侵襲に対する生体防御の最前線にあります。上皮が形成する物理的バリアの破綻によって、外来抗原の粘膜下へのアクセスを促進され、抗原への感作、また上皮細胞の活性化の原因となるとされます。また、上皮細胞は様々…