高石恵一さん(実習年度:平成25年)
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今後の臨床研修につながる大きな財産を得ました
この臨床実習を選択した理由は?
私は、地方病院の小児科医の現状・小児科における感染症に興味がありました。現在、大学の第6学年の臨床実習では、同じ病院で2週間しか実習ができないのですが、この実習では同じ病院で4週間実習ができるので、地方病院の小児科医の現状をより深く知ることができると思い、選択しました。
実習先での1日について
ワクチン外来にて (市立釧路総合病院)
(左)高石さん (右)富樫先生
日々の臨床実習としては、午前中に病棟回診、カンファレンス、外来を行い、午後はワクチン外来や乳児健診・学校検診、帝王切開に立ち会い分娩後の新生児の処置等の見学をしていました。また随時、産婦人科の先生に経膣分娩、麻酔科の先生にドクターヘリや重症患者が搬送された際にPHSで呼び出していただいて、小児科だけでなく複数の科にわたり実習を行なっていました。
大学病院では見られないcommon disease な症例を経験することができ、病棟回診では、ほとんどの患者さんが3歳以下なので、お母さんとのコミュニケーションの大切さや、大人の患者さんを診察する時との観点の違いを感じることができました。また、実習期間中に運ばれてきたお子さんが、入院して、良くなって、退院するという一連の流れを見ることができて、とても勉強になりました。
診療参加という面では、責任ある仕事も任せていただきました。5年生の臨床実習で習得したことを活かしながら、「患者さんの思いを聞く」という点では満足のいく実習が出来たと思います。
市立釧路総合病院は、まず院長先生が接しやすい方で、職員の方々の間の繋がりも感じられたので、実習をさせていただくにはとても良い環境でした。
サテライト施設での地域実習について
地域実習では、ホスピス施設の見学、訪問看護、救急車同乗実習(救命士に同行)、地域医療連携室での実習を経験しました。
特に勉強になったのは、地域医療連携室での退院前訪問への同行でした。大学病院にいると、退院後のことはあまり想像できませんでしたが、退院後のことを考えて熱心に働いている方がいるということを知る機会があって本当に良かったと思います。
複数の診療科を横断的に実習でき、サテライト施設でコメディカルの方々と同行できるこの臨床実習は、とても有意義だと感じました。
TV会議システムを使った学生症例発表会について
パワーポイント資料を用意して一人で発表するというのは、通常だと初期臨床研修医になってから経験するものだと思うので準備等大変苦労しましたが、それを学生のうちに経験できたことは大きな力になったと思います。また、プレゼンテーションや症例発表で、先生方に沢山のご指導をいただき、これらに関しては能力をさらに深められたと感じています。
後輩へのメッセージ
選択ポリクリの4週間という長い実習期間を利用して、学生のうちに大学の外に思い切って飛び出してみるというのは大変貴重な経験となります。この実習では複数の診療科を横断的に実習できるという点で、どの診療科の臨床実習よりも優れていると思います。大学病院では学べないことを何事も吸収していこうという貪欲な気持ちがあれば、それはきっと素晴らしい4週間となるでしょう。私はこの4週間で、特に新生児・乳児の発熱の際にはどのようなことに着目し注意しなければならないのかを学ぶことができました。また症例プレゼンテーションやプロブレムリストの立案など、初期臨床研修で一通り求められるような実践的な臨床実習を経験し、自らの能力向上に繋げられたことが良かったと思います。この実習に参加して、4週間後皆さんも一回り大きくなった自分に出会ってみませんか?
最終更新日:2013年08月16日
平成25年度
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- 古川 享さん(実習年度:平成25年)
- 親谷佳佑さん(実習年度:平成25年)
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