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平成28年度 院内認定エキスパートナース養成コース 報告
せん妄ケアコース 第7回集合研修
本コース最終回である「実践報告会」が5月22日(月)に開催されました。
4名の受講者が、自部署のせん妄ケアの課題解決に向けた取り組みの実践報告を行いました。
実践内容は、伝達講習に加え、ニーチャム混乱・錯乱状態スケールを用いたアセスメントを定着させ看護に生かすことや、リスク因子が解りやすいような看護記録の方法、カンファレンスでの情報共有の工夫、病棟薬剤師による持参薬のスクリーニングといった他職種との連携、などが挙げられていました。
受講者からは、「実際に低活動型せん妄と診断された方がいて、学んだことと現場がつながった感じがした。」「自部署の看護師が、自らスクリーニングしてケアを立案するようになり、活動が定着してきたと感じる。」などの発言があり、研修で学び、計画したことが現場の看護に変化をもたらしている様子が窺われました。
受講者は第一号の院内認定エキスパートナースとして継続して活動を行う予定です。自部署のせん妄ケアの質向上に向けて力を発揮してくださるよう、期待しています。
▲ 後列左から長谷川教授、川村・太田認知症看護認定看護師、 前列中央の萩原部長、第一号院内認定エキスパートナースの4名との記念写真です。 |
せん妄ケアコース 第2回集合研修
7月20日(水)に、第2回集合研修が実施されました。
せん妄ケアコース 専門科目 |
講義5 | 「せん妄につながる認知症患者の特徴とケア」 講師:太田文香 看護師 (リハビリテーション・神経内科看護室) 認知症看護認定看護師 |
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講義6 | 「せん妄につながるがん患者の特徴とケア」 講師:小野聡子 主査(医事相談センター) がん看護専門看護師 |
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講義7 | 「せん妄の予防と対応」 講師:長谷川真澄 教授(保健医療学部看護学科) |
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院内認定エキスパート ナース養成コース 共通科目 |
講義8 | 「看護管理」 講師:小野聡子 主査(医事相談センター) がん看護専門看護師 |
▲ 太田文香 看護師(認知症看護認定看護師) | ▲ 小野聡子 主査(がん看護専門看護師) |
▲ 長谷川真澄 教授(保健医療学部看護学科) | ▲ 「看護倫理」では模擬カンファレンスが 行われました |
今回は、専門科目では認知症やがんの患者さんがなぜせん妄を起こしやすいのか、またそれぞれの特徴をふまえたケアはどのようなものか学びました。さらに、紙上事例の検討を通してせん妄の予防ケア・発生時のケアや、せん妄事例のカンファレンスを行う際のポイントについて学びました。
共通科目では「看護倫理」について講義と演習を行い、看護倫理に基づくケアを行うために、多職種や患者・家族がよく話し合い最善の判断をしていくことや、倫理的問題を明確にするためにJonsenの四分割表を用いて情報を整理し方略を考えていくことを学びました。
次回の集合研修は少し期間が空いて9月です。自部署のせん妄ケアの状況や課題、臨床事例のアセスメントやケアについて検討します。
せん妄ケアコース 第1回集合研修
今年度から院内でエキスパートナースを認定する制度が設立しました。このコースでは特定の領域における実践能力を向上するための専門科目に加え、エキスパートナースとして必要な「看護管理」「看護倫理」「論理的思考」という共通科目も設定しています。認定期間は3年間で、その後は更新申請が必要となる制度です。
初年度の開講コース「せん妄ケアコース」が、7月4日(月)にスタートしました。部署でのせん妄ケアに課題を感じているクリニカルラダーレベルⅣの看護職員4名が受講しました。
せん妄ケアコース 専門科目 |
講義1 | 「急性期医療におけるせん妄対策の理念と意義」 講師:長谷川真澄 教授(保健医療学部看護学科) |
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講義2 | 「せん妄の診断と治療」 講師:石井貴男 助教(神経精神医学講座) |
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講義3 | 「せん妄のアセスメント」 講師:長谷川真澄 教授(保健医療学部看護学科) |
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院内認定エキスパート ナース養成コース 共通科目 |
講義4 | 「看護管理」 講師:萩原直美 看護部長 |
◀ 少数精鋭、せん妄ケアに課題意識を持って 受講してくださった方たちです |
第1回目の集合研修となる今回は、専門科目ではエビデンスに基づいたせん妄対策を行うことで、せん妄を予防することも重症化を防ぐこともできると学びました。せん妄評価ツールを用いて事例のせん妄リスクを評価するワークも行い、すぐに実践に活用できる内容でした。共通科目では看護におけるマネジメントや組織を変革していくためのマネジメントの考え方などについて学びました。
次は7月20日に第2回目の集合研修が控えています。来年5月までの長期間の研修ですが、得るものも大きい研修となりますので、頑張りましょう。応援しています。