<<「新人看護職員対象」へ戻る
令和5年度 新人看護職員対象 研修報告
「フィジカルアセスメントⅡ」「フィジカルアセスメントⅢ」令和5年12月
今年度の新人看護職員研修も12月7日(木)、8日(金)をもって全て終了し、最後の研修は「フィジカルアセスメントⅢ」でした。当院のフィジカルアセスメント研修は段階的に組まれており、4月開催の「フィジカルアセスメントⅠ」から始まり、9月に「フィジカルアセスメントⅡ」、そしてⅠ、Ⅱで学習したことやこれまでの臨床経験をもとに、「フィジカルアセスメントⅢ」に取り組みました。
「フィジカルアセスメントⅡ」
フィジカルアセスメントⅠで学んだ知識や技術を実際に模擬患者で体験するシミュレーションを実施しました。模擬患者の症状変化に合わせた観察や対応、先輩看護師への報告を行い、グループメンバーで振り返りながら、臨床で活用できるようフィジカルアセスメントの知識と技術を学習しました。
▲模擬患者の基礎情報から着目すべき情報をチェックします | ▲環境や物品は本物ではないこともありますが、実際の臨床に見立てて行います |
▲模擬患者の巡視に行き、必要な観察と対応をします | ▲模擬患者の状態を先輩看護師へ報告します |
▲グループメンバーで、観察と対応、報告を振り返ります | ▲研修援助者の皆さま、ご協力ありがとうございました! |
「フィジカルアセスメントⅢ」
講義と演習を通して、看護職に必要なフィジカルアセスメントの思考過程を学びました。
演習では、紙上模擬事例について、基礎情報や申し送りから患者の状態を予測して必要な観察項目を考え、観察した結果から患者の状態をアセスメントし必要な看護ケアを検討しました。紙上事例ではありますが、申し送りや観察時の患者の様子は映像で示し、臨床場面をよりイメージできるよう工夫しています。
▲患者のもとへ行き観察する場面を、映像で提示しています | ▲観察項目やアセスメントなど、話し合いながらオンライン記録用紙に書き込み、皆で共有し解説を受けます |
フィジカルアセスメントは患者の身体的側面から患者の健康上の問題を査定・評価するプロセスであり、看護職が必要な看護ケアを明確化し実施・評価するために必要な技術です。2年目以降にもフィジカルアセスメントの研修が組まれていますが、研修で学んだ知識や技術、思考過程は、臨床でたくさんアウトプットし活用しながら、アセスメント力を強化してほしいと思います。
「院内BLS・AED研修」
6月15日(木)に「院内BLS・AED」研修を開催しました。
この研修ではBLSとAEDの意義、BLSの一連の流れ、気管挿管の介助方法、緊急時の連絡体制と報告方法について学びました。BLSの一連の流れでは、通常のBLSに加え、実際にエアロゾル対応のPPEを装着し、COVID-19対応のBLSを行いました。演習を通して胸骨圧迫や人工呼吸法などの正しい手技を確認すると共に、緊急時のチームワークや連携の重要性を学びました。
「フォローアップ研修」
7月5日(水)、6日(木)に「フォローアップ研修」を行いました。
いつもとは違うリラックスした雰囲気の中で、グループ対抗のゲームや交流会を通して普段接する機会の少ない他部署の同期との親睦を深めました。
ゲームはグループメンバーがお題に沿った絵を描き、解答者がお題を当てるゲームです。難しいお題もありましたがチームワークを発揮して楽しめている様子でした。
交流会では就職してから公私ともに「嬉しかったこと」「出来るようになったこと」「自分を褒めたいと思うこと」をグループで共有し全体発表しました。同期と情報交換することで同じような悩みを抱えていることに安心したり、出来るようになったこと、頑張っていることに改めて気づき、前向きな気持ちを持つことができました。
また、「目標にしたい看護職像」「どのような看護職になりたいか」をグループで共有し個々で記載しました。入職してからのエピソードを交えて話し合うことで、大切にしたい自身の看護職像について考える機会となり、目標を明確化することができていました。
「フィジカルアセスメントⅠ-①」「フィジカルアセスメントⅠ-②」
令和5年4月11日(木)、12日(金)に「フィジカルアセスメントⅠ-①」を、5月11日(木)、12日(金)に「フィジカルアセスメントⅠ-②」の研修を行いました。
当院の「フィジカルアセスメント」研修は5段階の研修構成となっており、フィジカルアセスメントに必要な知識・技術を学んでいきます。第1段階となる研修が「フィジカルアセスメントⅠ-①」と「フィジカルアセスメントⅠ-②」です。
「フィジカルアセスメントⅠ-①」では、呼吸器系・消化器系・神経系のフィジカルアセスメントに必要な基礎的な知識を学び、モデル人形や受講者同士でフィジカルイグザミネーションを実施しました。目的を持って観察を行うこと、正しいフィジカルイグザミネーションの方法について学ぶことができました。
「フィジカルアセスメントⅠ-②」では、循環器系のフィジカルアセスメントに必要な基礎的知識を学ぶと共に、「フィジカルアセスメントⅠ-①」で学んだ知識・技術を活用しながら、模擬事例患者の状況について、正常・異常の判断を行い、適切な報告内容について学習しました。ABCDEアプローチに沿って、観察項目を整理することで生命危機の有無を把握できること、「だれに」「何を伝えたいのか」I-SBAR-Cに沿って報告内容を抽出することが大切であると学ぶことができました。
新規採用時研修
令和5年度は69名の新規採用看護職員を迎えました!
そして、4月3日(月)~7日(金)の5日間は、「札幌医科大学の概要を知り、組織の一員としての心構えができる」「職業人、組織人としての態度とマナーを身につける」ことを目標とした、新規採用時研修でした。研修には、病院や看護部の理念や役割、労務管理や医療安全などをはじめ、看護支援システムの基本操作や看護記録の記載演習、感染予防技術や静脈血採血の演習など、当院の看護職員として必要な内容がたくさん組まれています。緊張しながらも、これから共に働く仲間と交流しながら様々な講義や演習を受け、職業人としての心構えを自覚した5日間でした。
~新人バッジについて~
新人看護職員は1年間「新人バッジ」を装着します。
これは、新人看護職員が初心者としての自覚を持ち看護に取り組むため、また患者さん・ご家族・他職種へ新人であることを提示するためのものです。
看護職員の名札にこのバッジを見かけた際には、あたたかくご指導いただければと思います。