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平成29年度 新人看護職員対象 研修報告
「文献検索(選択制)」「社会人基礎力」「フィジカルアセスメントⅡ」
11月29日に「文献検索(選択制)」「社会人基礎力」「フィジカルアセスメントⅡ」の研修を行いました。
「文献検索」では、文献検索の意義と文献の読み方の基本について講義を受けました。文献は看護研究の時に活用するだけでなく、臨床の場における問題解決のためにこそ必要であると説明があり、文献を日々の看護実践に活かす重要性を改めて学びました。演習では、受講者が各自考えてきた「日々の看護活動において調べたいこと・知りたいこと」について、オンライン文献検索サービスを用いて検索し、絞り込んでいく過程を学びました。
「社会人基礎力」は4月、6月、11月と複数開催する研修です。3回目となる今回は、6月の研修で立案した社会人基礎力の12の能力要素毎の行動目標について各自振り返った上で研修に参加し、来年3月頃までの具体的な行動目標についてグループディスカッションをしました。発表を聞いていると目標がステップアップしているのがわかり、受講者の成長を感じ取ることができました。
「フィジカルアセスメントⅡ」では、「フィジカルアセスメントⅠ」で学んだ知識・技術と臨床経験などを活用し、2つの事例の症状アセスメントに取り組みました。「予測される疾患や状態」「観察の視点」「現状のアセスメント」「今後の予測や対応」についてグループで検討した内容を発表し合い、講師からの解説を受けることで、患者さんに起こり得る状態を常に予測し、目的意識を持った情報収集と的確なアセスメントが最善の看護ケアにつながることを学びました。
今回をもちまして、平成29年度の新人看護職員研修のプログラムがすべて終了しました。新人看護職員の皆さんには今後の自己研鑽の積み重ねによる更なる成長・活躍とともに、数か月後には一番身近な先輩看護師として、後輩を支えてくれることを期待します。
「看護診断基礎」「看取りのケア」
10月31日(火)に「看護診断基礎」「看取りのケア」の研修を行いました。
「看護診断基礎」では、看護診断の意義と構成要素、看護診断のプロセス、ゴードンの機能的健康パターンとアセスメントの視点について講義を受け、次に、事例を用いて、各パターンのアセスメント→診断仮説→診断仮説の検証→看護診断の決定に至るプロセスを演習しました。情報収集やアセスメントの重要性を再確認し、看護診断までのプロセスを学んだ様子が窺えました。
「看取りのケア」では、患者に寄り添いそばにいることや、患者や家族の意向を尊重した支援を行うことの重要性について講義を受けました。患者への具体的な対応については、講義だけではなく受講者同志で話し合い、患者の立場に立って考えることができました。また、今年度は看取りの時期にある患者と家族の映像を視聴しました。映像を観る受講者の表情はとても真剣で、接する機会の少ない患者や家族の姿をより具体的にイメージできたのではないかと思います。全体を通して、看取りのケアにおける看護職の基本的姿勢は、看取りの時期に関わらず全ての看護の基盤となることを学びました。研修での学びを、今後患者との関わりの中で発揮してくれることを期待しています。
▲真剣にNANDA-Iやカルペニートの本で調べています | ▲看取りのケアで、「‘私はもう死ぬのですか’ ‘死ぬのがこわい’と涙を流しながら話す患者に 対しどのように対応するか」の問いに、受講者 同志で話し合い意見交換しました |
「他部門研修」
9月20日(水)、9月27日(水)に「他部門研修」を行いました。
6部門(薬剤部・リハビリテーション部・医療材料部・放射線部・院内SPDセンター・検査部)のうち2部門で同行研修を行い、その後の報告会では行かなかった部門についてもお互いに学びを共有しました。
他職種の役割や業務を理解・経験したことで、「患者の生活に接している看護師として、患者の状態を他の職種や部門に伝えていくことも大切な役割だと思った」「それぞれの役割や専門性を理解し、情報共有を行って、協力していくことが必要だと再認識した」などの発言があり、連携や協力の必要性について学ぶことができました。
「フィジカルアセスメントⅠ」
7月25日に新人看護職員研修「フィジカルアセスメントⅠ」を行いました。
呼吸器系・循環器系・神経系・消化器系それぞれの系統別に、アセスメントに関する基礎的な知識や問診・視診・聴診・触診・打診などの観察技術について、演習を交えながら講義で学びました。
「神経系」「消化器系」では、講義で学んだ知識をすぐに活用して模擬患者の症状・兆候からアセスメントと看護ケアの方向性を検討する課題にグループで取り組みました。最後にグループで検討した内容を発表し、講師からの解説を聞きました。目的を持って情報収集しアセスメントすることにより、患者の状態を正確に捉えることができること、それが患者に必要な看護ケアにつながること、そのために必要な観察技術についても学びを深めることができました。
11月には「フィジカルアセスメントⅡ」の研修が待っています。今回の学びを活かして取り組めるような研修を企画しますのでお楽しみに!
「フォローアップ研修」
平成29年7月12日(水)に「フォローアップ研修」を行いました。
この研修は同期と交流しリフレッシュでき、情報を交換する中で思いを表出し、今後の仕事への意欲につなげることができるというねらいがありました。
今年度は同期とのグループ交流会を2回行い、リフレッシュとして玉入れ・フラフープ送り・大縄跳びの3競技を行いました。
グループ交流会①では就職してから公私共に「嬉しかったこと」「自慢できること」「印象に残っている体験」「リフレッシュ方法」などについて、グループ毎楽しく交流しながら模造紙にまとめ、全体発表しました。
グループ交流会②では「目標にしたい先輩看護師」「これから自分がどうなりたいか」などについて話し合い、最後に「私もなれる○○○看護師」を一人ずつ発表しました。
どちらの交流会も同期で情報を共有することによって「同期と話せてみんな同じような思いを持っていることがわかりまた明日から頑張れそう」という感想が多く、今後の意欲につながる研修でした。
リフレッシュの運動はなつかしの玉入れ・フラフープ送り・大縄跳びの3競技を行いました。新人看護職員のリフレッシュしている姿!輝いています!→動画をご覧ください!
どの競技もチームワークが大切なので、その中で自分の意見を述べる発信力や、相手の意見を聴く傾聴力などいろいろな社会人基礎力も発揮されていました。
「糖尿病の薬物療法と看護」「社会人基礎力」「院内BLS・AED」
6月27日に「糖尿病の薬物療法と看護」「社会人基礎力」「院内BLS・AED」の研修を行いました。
「糖尿病の薬物療法と看護」では、インスリン・経口血糖降下薬の特徴や、高血糖症状・低血糖症状の観察とその対処方法、退院される患者さんへの薬物療法に関する指導などについて、事例を通して学びました。
「社会人基礎力」は4月、6月、11月と複数開催する研修です。2回目となる今回は、4月の研修で立案した社会人基礎力の12の能力要素毎の行動目標について、各自振り返った上で研修に参加し、今度は11月頃までに求められる社会人基礎力についてグループディスカッションをしました。
「院内BLS・AED」では、一次救命処置から二次救命処置までの流れについて、講義と演習を交互に行いながら学習しました。指導者から説明を受けて演習を重ねる中で、救命処置の技術やチームワークが向上していきました。
いつどこで救命処置が必要になっても自分の役割を見つけて力を発揮できるように、院内外の研修会などへも参加して技術の維持・向上を図ってもらいたいと思います。
「褥瘡予防」「多重課題」
6月9日(金)に「褥瘡予防」「多重課題」の研修を行いました。
「褥瘡予防」では、褥瘡とは・・・?から褥瘡発生のメカニズム、褥創のリスクアセスメントなどを講義で学び、褥瘡発生した事例について観察の視点や発生要因、DESING-R判定、予防ケアなどグループディスカッションを行いました。
「多重課題」では、4名の患者を受け持ち一日の行動計画の立案や、業務の割り込みが発生した場合など多重課題に対応するためのプロセスについて机上でトレーニングしました。グループディスカッションと振り返りを繰り返し、重なる看護ケアを調整するための視点をみんなで導き出しました。課題を提示された際に抱いた「フリーズする」「慌ててしまう」など、自分の感情を振り返る時間も設けました。病棟でも業務の割り込みが発生した場合は、今回の重なる看護ケアを調整するための視点を思い出し、冷静に一つずつ対処していければと思っています。
最後にSBARについての講義を受け、事例を使用してSBARを用いた報告をグループで検討しました。
「導尿」「膀胱内留置カテーテルの挿入と管理」
5月18日(木)に「導尿」「膀胱内留置カテーテルの挿入と管理」の研修を行いました。
「導尿」の研修は、昨年度の新人看護職員のリクエストにお答えして、今年度新たに設けた研修でした。講義の後に、導尿についての演習と振り返りを一通り行なってから、膀胱内留置カテーテルの挿入・抜去の演習を行ないました。段階を追って学習したことにより、滅菌手袋の装着方法や滅菌物の扱い方、利き手・非利き手の清潔・不潔の区別、安全にカテーテルを挿入・抜去する方法など、手技に関する根拠や留意点の理解が深まったと共に、手技に気を取られて疎かになりがちな羞恥心への配慮や患者への説明の重要性についても学び、自己の課題を明確にして研修を終えた様子が窺えました。
「浣腸」「経管栄養法」「ME機器の取扱い」
4月27日(木)に「浣腸」「経管栄養法」「ME機器の取扱い」の研修を行いました。
「浣腸」「経管栄養法」では、安全・安楽に実施する方法や観察点、トラブル時の対応などについて、グループディスカッションを交えながら学びました。
「ME機器の取扱い」では、安全に輸液ポンプ・シリンジポンプを使用するための原理・原則や使用方法、ポンプ使用中の患者の看護について学びました。
新規採用時研修
平成29年4月3日、札幌医科大学附属病院は新規採用看護職員35名を迎えました!
4月3日(月)~6日(木)、4月11日(火)の計5日間、新規採用時研修を行いました。辞令交付式に始まり、病院や看護部の理念、安全管理、電子カルテについてや接遇、静脈血採血演習など、当院の看護職員として必要なオリエンテーションや研修を行いました。
~新人バッジについて~
新人看護職員は1年間「新人バッジ」を装着します。
これは、新人看護職員が初心者としての自覚を持ち看護に取り組むため、また患者さん・ご家族・他職種へ新人であることを提示するためのものです。
看護職員の名札にこのバッジを見かけた際には、あたたかくご指導いただければと思います。