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教授挨拶

札幌医科大学医学部 免疫・リウマチ内科学 髙橋 裕樹 教授

髙橋 裕樹 教授

2017年5月1日付けで免疫・リウマチ内科学の教授に就任致しました。本学におけるリウマチ・膠原病に関する臨床・研究・教育の一層の発展のため、全力を尽くす所存ですので、皆様、どうぞよろしくお願い致します。

私は1985年に谷内昭教授が主宰されていました本学内科学第一講座に入局致しました。当時の同講座は消化器・腫瘍・免疫領域を三本柱とした大講座でしたので、胃癌や肝硬変,白血病などともに、全身性エリテマトーデスなどの膠原病の診療にも携わっていました。私の大学院および米国留学中の研究テーマは腫瘍マーカーであるCEA familyの遺伝子発現の解析でしたが、1994年に同講座助手として本学に戻った際から、リウマチ・膠原病グループを担当することとなり、以後、20年以上、この領域に特化して診療・研究・教育を行ってきました。内科学第一講座が2013年に消化器・免疫・リウマチ内科学講座に改変され、さらに2016年4月に消化器内科学講座と学科目である免疫・リウマチ内科学に分かれ、この度、新たな教室を主宰させて頂くこととなり、重責に身が引き締まる思いです。

リウマチ・膠原病疾患においても病因・病態に関わる多くの分子が同定され、従来の免疫抑制・調節療法がより選択的に行われ、治療成績が著明に向上している一方、使用する薬剤や副作用のモニタリングが専門化し、専門医が不在な地域では患者さんがその恩恵を受ける機会を逸している状況です。このため、学生・研修医への教育にも尽力し、免疫・リウマチ領域の必要性や学問としての魅力をアピールし、1人でも多くの後進を育成したいと考えております。

リウマチ・膠原病疾患は免疫学的異常を基盤とした全身性疾患であり、診療においては、ほぼ全ての科の諸先生にお世話になることと思いますので、今後ますますのご指導・ご鞭撻をお願い致したいと思います。また、学外、特に道内の地域においては、まだまだリウマチ・膠原病診療が手薄であり、地域医療を担う諸先生のご協力を頂きながら、北海道のリウマチ・膠原病診療のレベルアップに尽力したいと思いますので、皆様には特に暖かいご支援を賜りましたら幸甚です。

また、この度は札幌医科大学第一内科同門会、第一内科昭和60年入局の先生方、札幌医科大学医学部32期の先生方、および奨学寄付金を提供してくださった皆様に、ご援助を頂き、大変有り難く感謝申し上げます。