MRIは、磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略称で、強い磁石と
電波を使って体の断層像を撮る検査です。
MRIの原理は、まず強い磁気の中で、患者さんに外から電波を体に加えます。これにより、体内の水素原子が共鳴し、共鳴した水素原子から微弱な電波が発生します。 MR装置はこの微弱な電波を受信してコンピュータにより画像化する装置です。
検査中は、大きな円筒形の磁石の中に入る必要があるため、狭い空間に入らなければならず、装置から連続的にトントントンという大きな音もしますが安心して検査を受けてください。きれいな画像をとるためにも、体を動かさないことが大切です。
T2 Flair Diffusion SWAN
頚椎(T2) 頚椎(T1) 骨盤(T2) 骨盤(T2)
腹部(T2) 腹部(T1) 腹部(造影EOB)
MRI検査の順序
1.地下1階のMRI検査室の受付へお越しください。
検査時間の変更がある場合はお知らせします。
2.検査の際は、検査衣に着替えていただきます。
また、身体に付いている金属も外していただきます。
3.MRI装置の寝台に仰向けに寝ていただきます。
またこの検査は大きな音がしますので、当院では耳栓を用意しています。
4.担当の放射線技師が患者さんの位置を決め、検査が始まります。
5.撮影中は身体を動かさないでください。
また、数回息を止めていただくことがあります。
6.MRI装置には患者さん用のマイクがありますので、検査中でも静かなときは
操作している技師に話しかけることが出来ます。また、ブザーも有りますので、
何かあればお知らせください。
7.検査後は普通の生活が出来ます。
MRI検査の時間
検査の種類によって違い、20分〜45分程度です。
部位や検査内容により延長することもあります。
MRI検査の造影剤について
検査の目的によっては造影剤を使用することがあります。造影剤を使用することによって血管や病巣がわかりやすくなり、より正確な診断が可能になるためです。
MRIの造影剤はガドリニウム造影剤で腕の静脈から約5~40mlを注入します。その他、まれに副作用が生じる場合があります。副作用は極めて少ない薬ですが、検査中万一気分が悪くなった場合にはお知らせください。
症状は、発疹、吐き気、かゆみのような軽症のものから、ショックにいたるものまで様々あります。しかし、造影剤使用時は放射線科の担当医師、看護師が患者さんの状態を観察しており、副作用が生じたときにはすぐに適切な処置がとれるようにしております。また、造影剤は腎臓から尿中に排泄されるため検査後は水分を多めに摂るようにしてください。
なお、次の項目に当てはまる場合は、造影剤を慎重に投与する、もしくは使用しないで検査することもありますので検査前にお知らせください。
・以前に造影剤を使用して副作用を生じたことがある
・アレルギーがある
・喘息(ぜんそく)がある
・重度の肝臓疾患、腎臓疾患がある
まれですが、検査終了後、時間が経過してから副作用が生じることがあります。
何か異常があれば放射線診断科 外来(内線5564)までご連絡ください。