私たち診断医はCT・MRI・シンチグラフィ・PETなどの医療画像を読影し、画像診断レポートを作成することが仕事です。大量の画像や多種類の撮影方法は、読影するのが難しく、私たち画像専門家の画像評価によって医療の質が向上します。
それだけでなく、最善な検査となるよう、適切な撮影条件を選択・指示することも大事な役割です。日々進歩する検査機器の性能を十分に発揮するには診断医の専門的知識が必要です。臨床医が専門領域に細分化される傾向にある中、領域の垣根を越えて総合的に全身の画像評価を行える私たちの存在が今後ますます重要になります。
「初期診断をしたら仕事は終わり?」ではありません。治療後の経過観察にはCT・MRI・FDG-PETなどの画像検査が行われます。再発の有無を判断したり、治療効果を評価することも放射線診断医の重要な仕事です。
病気のことだけで無く、画像の特性(解像度やスライス厚)も十分理解していないと「増大」「縮小」「有意な変化なし」の判断を誤ってしまいます。
放射線診断専門医が評価していないと治験は認められませんし、最近の医学雑誌では受理されない傾向にあります。
放射線診断は、病変の性質(良悪性鑑別)・広がりや進行度(staging)などの評価にとどまらず、病変の持っている生物学的な悪性度・微細構造などに基づいた治療に対する反応性の予測、つまり「予後予測」にまで領域を広げつつあります。最近の技術革新によるPET/CTやPET/MRの開発により、核医学と従来からの放射線診断学の新たな融合の時代に入り、生まれ変わろうとしています。 いつの時代も新たな分野を切り拓くのは若い力です。放射線診断学領域に関心を抱き、情熱のある人材を求めています。発展途上の新しい医学分野に挑戦してみませんか。