新任教授挨拶
感染学講座感染症学分野 黒沼 幸治
2025(令和7)年10月1日付で、本学医学部感染学講座感染症学分野の教授を拝命いたしました。今後、感染症医療に関して幅広い教育・啓発活動、ならびに先進的な診療・研究を展開し、北海道の医療と札幌医科大学の発展に全力を尽くす所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
私は45期生として本学を卒業し、1998年に本学内科学第三講座に入局しました。第3代阿部庄作教授のもとで内科医としての基礎を学び、大学院では医化学講座・黒木由夫教授のご指導のもと、肺炎球菌感染における肺サーファクタントの自然免疫機構の研究に従事しました。その後、米国留学においても同研究を継続し、帰国後は第4代髙橋弘毅教授のもとで、基礎医学や国立感染症研究所との共同研究として呼吸器感染症の自然免疫研究や感染症サーベイランスに携わってきました。
2014年からは附属病院感染制御部副部長として院内感染対策に従事し、2020年のCOVID-19パンデミックでは大学病院の最前線で診療・対応にあたりました。この経験を通じ、平時からの感染対策や感染症教育の重要性を痛感し、今後の感染症危機に備える体制整備の必要性を強く認識いたしました。新設講座として取り組むべき課題は多岐にわたりますが、着実に前進していきたいと考えています。
感染症学は、基礎医学・臨床医学・行政など多方面の連携が不可欠な学問分野です。医師のみならず、薬剤師、看護師、臨床検査技師など多職種と協働しながら活動を展開し、同時に専門的人材の育成にも注力してまいります。札幌医科大学が北海道における感染症医療の中核としてさらなる発展を遂げられるよう尽力いたします。同窓会会員の諸先生方におかれましては、今後ともご指導ご鞭撻、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
略歴
黒沼 幸治(くろぬま こうじ)1974(昭和49)年生まれ(51歳)
所属札幌医科大学医学部感染学講座 感染症学分野
学歴
- 1992年3月
- 函館ラ・サール高等学校 卒
- 1998年3月
- 札幌医科大学医学部医学科 卒(45期)
- 2004年3月
- 札幌医科大学大学院医学研究科博士課程 修了(医学博士)
職歴
- 1998年4月
- 札幌医科大学医学部附属病院第三内科
- 1999年4月
- 市立釧路総合病院呼吸器科
- 2000年4月
- 伊達赤十字病院呼吸器科
- 2001年4月
- 札幌医科大学大学院医学研究科
- 2004年4月
- 米国National Jewish Medical and Research Center留学
- 2006年7月
- 北海道社会事業協会帯広病院第3内科
- 2008年4月
- NTT東日本札幌病院呼吸器内科
- 2009年1月
- 札幌医科大学医学部内科学第三講座・兼附属病院臨床研修センター 特任助教
- 2010年11月
- 札幌医科大学医学部内科学第三講座 助教
- 2012年4月
- 札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座 助教
- 2014年10月
- 札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座 講師
- 2014年10月
- 札幌医科大学附属病院感染制御 副部長(兼務)
- 2020年2月
- 札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座 准教授
- 2022年4月
- 札幌医科大学附属病院感染症医療教育・支援センター 副センター長
- 2023年4月
- 札幌医科大学附属病院呼吸器・アレルギー内科 病院教授
- 2025年4月
- 札幌医科大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科学分野 准教授
- 2025年4月
- 札幌医科大学附属感染症医療教育・支援センター 副センター長(兼務)
- 2025年10月
- 札幌医科大学医学部感染学講座感染症学分野 教授