新任教授挨拶
放射線医学講座 放射線治療学分野 染谷 正則
このたび、2025年(令和7年)7月1日付で札幌医科大学医学部放射線医学講座の第5代教授に就任いたしました。母校である本学の放射線診療を築いてきた伝統ある講座を引き継ぐこととなり、大変光栄に存じます。教室と大学の発展のため、全力で取り組んでまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
私は本学を卒業後、放射線治療を専門とする放射線科医を目指し、1997年に当講座へ入局しました。以降、札幌医科大学附属病院で放射線治療の研鑽を積むとともに、本学大学院では放射線感受性やがん罹患リスクに関する研究を進めてきました。第4代坂田耕一教授のもとで、DNA損傷修復関連タンパク(DNA-PKやXRCC4など)の発現と放射線治療成績・有害事象予測の関係を解析し、多くの研究成果を報告して参りました。近年は腫瘍免疫の仕組みが明らかになるにつれ、放射線治療と免疫療法の関連が判明してきており、腫瘍免疫関連タンパク発現と放射線治療成績との関連を主な研究テーマとして継続しています。
当教室では、多様ながんに対して放射線治療を行っており、強度変調放射線治療や定位放射線治療といった高精度技術を活かし、低侵襲で患者に優しいがん治療を目指しています。さらに、当科のIVRチームは救急・産科・外科領域において、止血やコイル塞栓、ドレナージなどを行い、他診療科を支える大切な役割を担っています。これからも臨床・研究・教育の分野を一層発展させ、札幌医科大学への貢献に努めてまいります。同窓会の先生方には、今後とも変わらぬご指導をお願い申し上げます。
略歴
染谷 正則(そめや まさのり)1972(昭和47)年生まれ(53歳)
所属札幌医科大学医学部放射線医学講座 放射線治療学分野
学歴
- 1991年3月
- 渋谷教育学園幕張高等学校卒業
- 1997年3月
- 札幌医科大学医学部卒業(44期)
- 2005年3月
- 札幌医科大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)
職歴
- 1997年4月
- 札幌医科大学医学部附属病院
- 1998年4月
- 国立函館病院放射線科
- 1999年4月
- 札幌医科大学附属病院放射線科
- 2005年8月
- 札幌医科大学医学部放射線医学講座 助手
- 2007年4月
- 札幌医科大学医学部放射線医学講座 助教
- 2011年4月
- 札幌医科大学医学部放射線医学講座 講師
- 2020年10月
- 札幌医科大学医学部放射線医学講座 准教授
- 2025年7月
- 札幌医科大学医学部放射線医学講座 教授