新任教授ご挨拶
薬理学講座 久野 篤史
このたび、2022年(令和4年)7月1日付けで札幌医科大学医学部薬理学講座の第5代教授を拝命いたしました久野篤史(くの あつし)と申します。歴史ある薬理学講座を主宰することとなり身が引き締まる思いであります。これまでの講座の歴史を受け継ぎ、さらに講座が発展するように務めてまいります。
私は富良野市の出身で、本学を1995年(第42期)に卒業後、内科学第2講座(現循環器・腎臓・代謝内分泌内科学講座)へ入局して医師生活を開始しました。また同講座の研究生として冠動脈機能や心筋保護機構の基礎研究に従事し、2002年に医学博士を取得後、3年間の関連施設での勤務医を経て米国のサウスアラバマ大学・生理学教室へ研究留学の機会をいただきました。基礎研究の楽しさ・重要性を実感した私は、帰国後2007年から堀尾前教授が主宰する本学薬理学講座に所属し教育・研究に取り組み、現在に至ります。
薬理学は薬の作用を論じる基礎医学の学問ではありますが、現在の医療における薬の役割を考えますと、臨床医学との接点が非常に多い学問だと思います。次代の担い手である医学生への薬理学教育をさらに充実したものにしていく所存です。また私は薬理学講座では老化関連疾患および長寿遺伝子サーチュインに関する基礎研究に携わってまいりました。老化や老化関連疾患にはまだまだ未知な点が多く、引き続き講座を挙げて様々な角度からの研究に取り組み、その成果を世界に発信していきたいと考えております。
私はこれまで多くの素晴らしい指導者に恵まれ、母校である札幌医科大学に育てられたと言っても過言ではありません。これからの私の大事な責務の一つは、次代を担う若者がその優れた能力を如何なく発揮できる環境を整え、そして彼ら・彼女らを支え、教育・研究に関わる人材(人財)の育成を行うことであります。そのためにも同窓会の先生方からのご指導・ご鞭撻を賜れれば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
略歴
久野 篤史(クノ アツシ)昭和45年生まれ
所属札幌医科大学医学部薬理学講座
学歴
- 平成元年(1989)3月
- 北海道旭川東高等学校 卒業
- 平成7年(1995)3月
- 札幌医科大学医学部医学科 卒業
- 平成14年(2002)4月
- 医学博士を取得(札幌医科大学)
職歴
- 平成7年(1995)4月
- 札幌医科大学附属病院(第2内科)
- 平成8年(1996)4月
- 函館五稜郭病院 循環器科
- 平成9年(1997)4月
- 札幌医科大学医学部内科学第二講座 研究生
- 平成10年(1998)4月
- 北海道立北見病院 循環器内科
- 平成11年(1999)4月
- 札幌医科大学医学部内科学第二講座 研究生
- 平成12年(2000)4月
- 北海道立江差病院 循環器内科
- 平成12年(2000)10月
- 札幌医科大学医学部内科学第二講座 研究生
- 平成14年(2002)4月
- 函館市医師会病院 循環器科
- 平成16年(2004)10月
- 浜頓別町国民健康保険病院 内科
- 平成17年(2005)4月
- 米国サウスアラバマ大学 生理学教室 博士研究員
- 平成19年(2007)11月
- 札幌医科大学医学部薬理学講座 助教
- 平成24年(2012)4月
- 札幌医科大学医学部薬理学講座 講師
- 平成31年(2019)1月
- 札幌医科大学医学部薬理学講座 准教授
- 令和4年(2022)7月
- 札幌医科大学医学部薬理学講座 教授