新任教授ご挨拶
呼吸器・アレルギー内科学講座 千葉 弘文
2021年9月1日付けで呼吸器・アレルギー内科学講座の教授に就任致しました千葉弘文と申します。道民に信頼される呼吸器科診療を提供すること、本学のますますの発展に貢献することを目標に、全力で職務に励む所存です。皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げます。
私は、1993年に阿部庄作教授が主宰する内科学第三講座に入室致しました。当時の教室は、肺がんの臨床、特に画像診断に優れた諸先輩がおり、シャーカステンの前で喧々諤々の議論が飛び交っておりました。一方で、生化学第一講座では、黒木由夫先生らにより、肺サーファクタント蛋白質に対するモノクロナール抗体が開発され、臨床応用への道が模索されていました。第三内科では第4代教授となる高橋弘毅先生らが共同研究に励んでおり、私も大学院生として研究に携わるご縁をいただきました。1999年、血中肺サーファクタント蛋白質の測定は、間質性肺疾患のバイオマーカーとして、健康保険適用診断薬として認可され、基礎研究が臨床実用化に繋がるプロセスを直接学ぶ機会となりました。日々の診療は、先人の築いた礎の基に成り立っていますが、先人の遺産を利用するだけではなく、新たな財産を創造することも医師に課せられた使命であると思っています。これからも基礎医学講座との共同研究を継続し、医療に貢献できる成果を発信していきたいと思います。
私どもの教室が担う領域は、診療、研究の柱とする間質性肺疾患をはじめ、肺がん、感染症、免疫アレルギー疾患と多岐に渡ります。教室員には、広く最新の医療を学び、病に苦しむ患者に寄り添い、患者の目線で診療に臨む医師を育って欲しいと思っています。呼吸器科診療は、外科、放射線科、集中治療医学等、様々な診療科との協力が欠かせません。今後も多くの先生にお世話になると思いますが、ご指導ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
略歴
千葉 弘文(チバ ヒロフミ)1968年生まれ
所属札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座
学歴
- 1993年3月
- 札幌医科大学医学部卒業
- 1999年3月
- 札幌医科大学大学院医学研究科博士課程 終了(医学博士)
職歴
- 1993年4月
- 札幌医科大学医学部
- 1994年3月
- 函館五稜郭病院 呼吸器内科
- 1995年5月
- 札幌鉄道病院 呼吸器内科
- 1995年10月
- 札幌医科大学医学部
- 1998年4月
- 札幌鉄道病院 呼吸器内科
- 1999年4月
- 札幌医科大学第一生化学助手
- 1999年9月
- 米国 National Jewish Medical and Research Center留学
- 2002年4月
- 札幌医科大学第三内科学講座 助教
- 2011年11月
- 同 講師
- 2013年4月
- (講座名変更)同呼吸器・アレルギー内科学講座 講師
- 2015年10月
- 同准教授
- 2021年9月
- 札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座 教授