新任教授・役職者

新任教授ご挨拶

公衆衛生学講座 大西 浩文

 2017年12月1日付けで札幌医科大学医学部公衆衛生学講座の教授を拝命いたしました、札幌医科大学43期の大西浩文と申します。本学の更なる発展と道民の皆様の健康維持・増進に寄与できるよう尽力して参りたいと考えておりますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
私は1996年に札幌医科大学医学部を卒業後、島本和明前学長が教授に就任された年に内科学第二講座に入局し、循環器・腎臓・代謝内分泌領域の内科医として臨床に従事いたしました。2000年より疫学研究グループに所属して「端野・壮瞥町研究」という地域一般住民を対象とした前向きコホート研究に携わり、循環器疾患を始めとする生活習慣病の危険因子の解明を行ってきました。臨床医として急性期医療に従事する中で予防の重要性を実感し、また疫学研究を通して自治体と連携した保健事業の実践の大切さを認識できたことから、現在の予防医学の道へ進むことにつながったと考えております。
2004年からは附属情報センターを兼務してICTを活用した遠隔医療の実証事業にも従事し、2006年には疫学研究としてのつながりから森 満前教授にお声がけ頂き、公衆衛生学講座で教育・研究・社会活動に従事して参りました。公衆衛生学講座に来てからは、循環器疾患の疫学のみならず、がん、感染症、難病の領域の厚生労働省班研究のメンバーにも加えていただき、様々な領域での疫学研究に携わることができました。現在は端野・壮瞥町研究での自治体との協力の経験から、道内の市町村の保健事業の立案・実践・評価への協力も行っており、研究のみならずこうした社会活動を通して道民の皆様の健康維持・増進にさらに貢献できるよう尽力して参りたいと考えております。
日本は今後、高齢化がさらに加速し、人口減少に伴う医療サービスの変革という、大きな時代の波が来ることが予想され、臨機応変に対応できる柔軟性を身につけた医療人の育成が求められてくると考えております。今後は森前教授が築いて下さった公衆衛生学講座の伝統を守りつつ、私の臨床、医療情報、疫学・公衆衛生学と複数の道を歩んできた経験を活かし、在宅医療や地域包括ケアといった地域連携・多職種連携に積極的に取り組み、また地域での予防活動の実践ができる後進の育成に努めて参りたいと考えております。
若輩者ではございますが、今後ともご指導・ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

略歴

大西浩文(昭和45年生まれ)

所属札幌医科大学医学部公衆衛生学講座

学歴
平成元年3月
旭川東高校卒
平成8年3月
札幌医科大学医学部卒
平成14年12月
札幌医科大学で博士(医学)の学位を取得
職歴
平成8年4月
札幌医科大学附属病院臨床研修医
平成9年4月
旭川赤十字病院 臨床研修医
平成10年4月
札幌医科大学医学部内科学第二講座 研究生
平成11年4月
社会事業協会帯広病院 医師
平成12年10月
札幌医科大学医学部内科学第二講座 研究生
平成16年4月
米国シカゴノースウェスタン大学予防医学講座 訪問研究員
平成17年4月
札幌医科大学附属情報センター 助手
平成18年4月
札幌医科大学医学部公衆衛生学講座 助手
平成19年4月
札幌医科大学医学部公衆衛生学講座 講師
平成24年4月
札幌医科大学医学部公衆衛生学講座 准教授
平成29年12月
札幌医科大学医学部公衆衛生学講座 教授